人気設備ランキングで見る 消費者トレンド最前線(3)--リクルート 新築一戸建て編
住宅新報 2011年5月3日 号 11面
消費者に人気のある設備を紹介する連載も早3回目を数える。今回は、「新築一戸建ての満足度ランキング」を取り上げたい。調査は10年7月に首都圏・関西・東海・札幌・仙台・広島・福岡の新築一戸建て購入者に行った。自宅に付いている設備について入居後に「非常に満足」「満足」「普通」「やや不満」「不満」の5段階で評価していただき、「非常に満足」と「満足」を足した数字でランキングをしている。分母が一定数に達しない設備は除外している。満足度は、入居後に感じられる指標だが、設備導入の背景として説明すると決定率があがるものと考えるとよいように思われる。
では上位から順に見ていこう。第1位は無垢の床材。自然素材の代名詞として注文住宅を建てた消費者を中心に高い支持を集めた。評価は使用している樹種によって傾向が2つに分かれており、杉やパイン材など柔らかい樹種を選んだ消費者からは、「温かみが感じられる」「年中裸足で過ごせる」などナチュラルな質感を評価する声が聞こえた。一方で、チークやオーク材などやや固めで濃い色合いの樹種を選んだ消費者からは、「落ち着いて過ごせる」「高級感がある」といった質感・雰囲気を評価する声が多い。
第2位は電動シャッター。こちらは雨戸と車庫の2種類が該当するが、雨戸を評価する声が多かった。「夏冬の外気が入ってこない」「虫が入ってこないので便利」など、毎日使用するため利便性を実感する機会が多いことが高評価につながったと推測できる。車庫については、「雨で汚れない」「傘をささずに乗り降りできる」といった雨天日の利便性を評価する声が多かった。
第3位の非接触キーはICカードなどをかざすだけで解錠・施錠ができる鍵。前々回の連載で紹介した「新築マンションランキング」で第1位だったが、支持率では今回の新築一戸建てが上回っている。コメントを見ると、セキュリティの評価よりも、「両手が塞がっていても解錠できる」「鍵を回さなくてもいい」など楽で便利な機能を評価する声が高かった。
第4位の広いバスタブも新築マンションと同様に評価が高く、日本人の風呂好きは種別を問わず根強いことがわかる。特に男性からの支持が高く、「足を伸ばして湯船に浸かれる」「家族全員で入れる」といったコメントが多かった。
第5位もお風呂設備であるフルオートバス。「自動で湯張りができる」「湯張りの途中で湯量を見なくていい」といった家事ラク機能が評価されているようだ。
第6位は高効率給湯器。環境にやさしいエコロジー的な面を評価する声も少なくなかったが、電気・ガスともに光熱費の節約効果を評価する声が高かったことが印象的だった。
第7位は太陽光発電システム。こちらもエコロジーより節約効果を評価する声が多い。作年、売電料金の設定が倍になった効果も見受けられる。
第8位はウッドデッキ。週末のバーベキューパーティーや子どもの遊び場などレジャー設備として使用しているという声もあったが、「庭がきれいに見える」「花を飾れて楽しい」といった、容易なメンテナンスで美しい景観が維持しやすいことへの評価も少なくなかった。
第9位はIHクッキングヒーター。「火が出ないので安心」「フラットで掃除がしやすい」といった評価のほかに「タイマー機能があるので煮込み料理に便利」といった付加機能や「火を使わないので暑くない」といったキッチンでの温熱環境の快適性を指摘する声もあった。
第10位は静音緩衝引き出し。「手が挟まる心配がない」「食器が倒れなくて便利」といった機能性への評価のほか、「音が静かで上品な感じがする」といった声も聞かれた。
冒頭にも書いたが、満足度とその理由は、検討者に納得していただくための歩留まりツールとして有効と思われる。集客で差別化できる設備は次回の「本当はほしかった設備ランキング」を参照していただきたい。(リクルートSUUMO編集長
池本洋一)













