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スタンダード会員限定アナザーアングル 住宅業界ニュースの行間を読む(43) 建築家とハウスメーカー 協働の難しさと必然性

住宅新報 2009年2月3日 号 3面

 パナホームが1月2日から、重量鉄骨の都市型3階建て「ソルビオス〈アーキモード〉」を発売している。先日、その説明会が東京・蒲田にあるモデルハウスで行われた。商品の特徴は、建築家の木下庸子氏と共同開発したこと。外観やインテリア、間取り、住まい方など木下氏が持つ都市居住のノウハウを、パナホームの有する施工品質や技術力と組み合わせたというのが魅力だ。ハウスメーカーと建築家とのコラボレーション商品としては、02年に大和ハウスが鈴木エドワード氏を起用して発売した「エディズハウス」があるが、とくにプレハブハウスメーカーではこのような動きはあまりない。もちろん、パナホームも、外部の建築家と共に商品開発を行うのは初めてだ。

 興味深いのが、なぜ社外の建築家を商品開発に起用したのかという点だ。木下氏に話を伺ったところ、「共有できる価値観があった」からだといい、それは「デザインと品質」と説明された。一方、パナホーム側の説明によると、「デザインの底上げ」が主要な狙いだという。建築家の仕事は少数のクライアントからの要望をかたちにする作業であり、ある一定量の需要に対してそれに最大公約数の答えを商品に当てはめるハウスメーカーの仕事とは大きく異なる。だから、「当社の基準に合わない部分もあり、木下氏に相当な苦労をかけた」(パナホーム)、「作品を生み出す建築家の仕事とは異なり、社会性を追求するハウスメーカーとの共同作業は、私的にもチャレンジであった」(木下氏)と、商品化までにかなりのやりとりがあった模様だ。

 注目したいのが、デザインという点でハウスメーカーと建築家が指向するものが、似通ってきていることだ。今回の商品は、40歳未満の若い世代が主要ターゲットで、デザインテイストは「モダン」。飽きがこず、様々な住まいニーズに対応しやすいこのテイストが主流となってきたことが、ハウスメーカーと建築家の立ち位置を近づけている印象を強く受ける。

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