60歳からの住宅ローン【リ・バース60】累計申請件数1万件突破

様々な不動産情報が盛り沢山!

スタンダード会員限定よく分かる不動産証券化とビジネス活用<第154回> 不動産証券化の現状と将来展望 有識者に聞く 東京リアルティインベストメント・マネジメント代表取締役 大久保 聡氏

住宅新報 2011年5月17日 号 3面

脱スポンサー依存、物件の多様化促す

 「アップ・リート導入を」(田辺)

 金融危機まではリート本来の性質とは異なり、むしろ非常にボラティリティ(価格変動性)の高い金融商品でした。(大久保社長)

 これからはボラティリティは小さくなってくると思います。とはいえ、更に投資口価格を安定させるには個々のリートも市場としても、もう少し規模拡大が必要です。そうしなくては、年金のように投資規模の大きい投資家は、自らの売買によって市場価格そのものが動いてしまうので、市場に入りにくい状況になってしまいます。(田辺)

 リート市場の規模拡大には、もう少し個々のリートによる違い、特徴を出して、投資家層の裾野を広げることも必要だと思います。(大久保社長)

 ある程度、多様化することも必要です。そのためにも、また、リート市場拡大のためにも、ぜひともお願いしたいのが、米国で活用されているアップ・リートの導入です。アップ・リートを活用することにより、不動産所有者は売却益を出さないで(実質的に繰り延べ)、リートに不動産を売却することが可能になります。米国リートの取得物件のうち、約70%がアップ・リートを活用したものになっており、この制度導入で米国リート市場は飛躍的な成長を遂げました。

 これまでJリートはスポンサーから不動産を購入するケースが多かったのですが、アップ・リートが導入されれば、一般事業会社からも物件を取得しやすくなります。このことは、事業会社の所有する不動産がリートを通じて流動化されることを意味します。不動産の流動化が進むことは、日本経済の活性化にも寄与すると思います。

 また、リートの物件取得の多くがスポンサー依存型になると、スポンサーの力量がイコールリートの物件取得力になってしまいます。事業法人を含めた多様なルートからの物件取得が可能になれば、リート同士の競争を促すことにもなり、各リートの取得物件も多様化すると思います。(田辺)

 リートの利益の一部を、投資家に分配するのではなく、リートに内部留保できないかという制度改正も議論されています。今は会計上の利益の少なくとも90%超を投資家に分配することが、リートに法人税を課税しない(分配金の損金算入)ための要件ですが、実務上はほとんど100%の利益が分配金に回されています。(大久保社長)

 内部留保も重要な課題です。リートは長期安定的な分配をすることが求められています。そうであれば、少なくとも不動産の売却益については、内部留保を認めていただき、将来の分配金の安定化に活用できるようにさせて欲しいところです。(田辺)

 既存制度の枠組みで多様化を進めるにはどのようなことが考えられますか。(大久保社長)

 海外不動産への投資が考えられます。日本の地震リスクを気にする投資家もいますし、日本よりも成長力のある新興国やアジア諸国に興味を示す投資家もいます。こうした多様な投資家ニーズを取り込むには、日本の不動産だけに投資するのでは限界があります。リート市場の規模が拡大するプロセスの中で、海外への投資はいずれ不可避のものになるでしょう。豪州最大のリート、ウェストフィールドはまさに世界中の物件に投資しています。

 とはいえ、海外への投資にはリスクが伴います。取得時も、取得後も的確なマネジメントをできるかも含めて投資判断をしなくてはなりません。もちろん、当リートですぐに海外不動産に投資するということではありませんが、常に研究しておくことは必要だと考えています。

 Jリート市場の成長は、国内外の投資資金を活用し、不動産の開発、流動化を促進し、都市開発、ひいては日本経済にも資すると考えています。当リートもその役割を担う一員として、より一層、投資家や関係者から信頼を得て成長できるように全力を尽くしていく所存です。

求む!買取物件 価値ある中古不動産の売買はムゲンエステート住宅新報別冊 不動産テック.BIZ Vol.14 最新号発行 不動産×ITの最新トレンドをお届け会員会社(賛助会員を含む)のプレスリリースを一元的に集約・掲載する情報発信サイト マンション管理プレスリリースセンター

関連サービス