全国のオフィス賃料、下落率が拡大
日本不動産研究所が9月末時点のオフィスと共同住宅の賃料を調査した「全国賃料統計」によると、95年9月を100とした全国の賃料指数はオフィスが94.4、共同住宅が96.4で、前年と比べた下落率はそれぞれ1.2%(前回0.6%)、1.3%(同0.7%)と、いずれも下落率がわずかに拡大している。
地域別にみると、オフィスの賃料指数は供給過剰となっている札幌、新潟、福井、長野、浜松の各市などを含む北海道、北陸、中部・東海地方で下落率が拡大。一方、共同住宅の賃料指数は同じく供給過剰が目立つ長野、岐阜、藤枝、神戸、奈良の各市などを含む中部・東海、近畿地方で下落率が高いとともに拡大も大きい。オフィス・共同住宅とも東京圏では下落率は横ばいだが、他の地域では拡大している。
粗利回りの全国平均は、オフィスが6.8%、共同住宅は5.3%。東京圏オフィスのインカムゲインを表す償却前純賃料利回りは4%強、キャピタルゲインとロスを表す資産価値変動率はマイナス1.1%。この二つを合計した東京圏の総合収益率(投資用不動産を一年間保有し売買して得られる収益率)は3.6%と、二年前のマイナス8.4%から改善した。
賃貸オフィスの需要動向は、六大都市を中心に景気低迷の影響で需要が減少傾向に。ただ、政令指定都市では立地条件が良好な新築大型ビルの需要が高いため、二極化現象が強まっており、周辺都市や地方中核都市にも波及している。また、共同住宅ではほとんどの都市が需要供給とも横ばいで安定しているが、六大都市の周辺部では景気低迷と分譲マンションとの競合で需要が減少している。













