住宅宅地審議会が答申を提出
建設省の諮問機関である住宅宅地審議会は、平成10年9月の諮問を受けて、「21世紀の豊かな生活を支える住宅・宅地政策について」と題する答申を21日提出した。
答申によると、成長を続けてきた日本社会は、成熟社会への入り口にあることから、良質な住宅宅地の確保ができる環境を整えることにより「豊かな成熟社会」の実現を目指し、「(住宅宅地)市場重視」、良いものを長く効率的に利用する「ストック重視」といった視点から政策体系を転換していくとしている。
具体的には、住宅政策としては、1.住宅ストックのシステムや税制の整備などによる「良質な住宅ストック・居住環境への再生」、2.中古、賃貸、リフォーム各市場の活性化を目的としたアクションプランの作成など「既存ストックの循環型社会への対応」、3.バリアフリー化の促進、高齢者対応型民間賃貸住宅の整備など「少子・高齢社会に対応した安心して居住できるシステムの確立」を挙げている。特にバリアフリー住宅については、高齢者のいる世帯数(2015年で全世帯の約4割)に相当するストック整備を図るべきとした数値を示している。
宅地政策では、1.大都市の都心・周辺地区での工場跡地などの宅地転換などを通じて「職住近接に資する宅地供給を支援」、2.不動産取引における流通税負担の軽減の検討などを通じた「所有から利用へのニーズの転換に伴う住宅宅地取得などへの支援」、3.宅地の大量供給から質の重視への政策転換により必要とされる「良質なストック形成と既存ストックの再生・循環」が挙げられている。
また答申では、21世紀の豊かな居住は、市場価格による良質な住宅宅地の供給と十分な情報による個人の選択により実現されることが基本で、公の役割は「市場の環境整備」「市場の誘導」「市場の補完」に限定して、公民の役割分担を再構成することから、自立的な創造システムを目指す必要があるとしている。













