「代官山アドレス」が竣工
東京都渋谷区代官山で行っていた大型再開発事業「代官山アドレス」が7月31日に完成し、8月4日竣工式を迎えた。
「代官山アドレス」(敷地面積17,262平方メートル、延床面積96,512平方メートル)は1927年に建設された旧同潤会代官山アパートの跡地で、建物の老朽化から住民主体で建て替えの検討がはじまり、14年の準備期間を経て1994年に再開発組合が設立、解体・建設工事に4年間、竣工までに通算20年の歳月をかけて竣工を迎えた。旧同潤会アパートは、関東大震災後の住宅復興のために大正末期から明治初期にかけて東京、横浜で建設したもので、代官山アパートは日本初の鉄筋コンクリート造の近代的集合住宅団地の先駆けであった。再開発を進める中で、1995年には阪神・淡路大震災が起き、代官山アドレスは耐震・耐火性能を最も重視して設計された。「開発のキーワードは、安心・快適、利便性、コミュニティ」(藤森正純 日本設計・NTT設計監理共同事業体プロジェクト部長)で、「今日の日は完成ではなく、誕生。これから街をいかに育てていくかが大事」(谷口壮一郎 代官山地区市街地再開発組合理事長)とハードだけではなくソフトの再開発にも力を入れる。総住戸数は501戸で、権利者住宅は253戸、新規分譲は214戸(既に即日完売済み)、区民住宅34戸という内訳。権利者住宅にはもともとの居住者の3分の2が戻ってくる。
今後増えるであろうマンションの建て替え問題は、地権者との意見調整をはじめ様々なハードルを乗り越える必要がある。今回”誕生”した「代官山アドレス」は、これらのモデルケースとして貴重な成功事例となるであろう。(再開発の経緯をまとめた「代官山再開発物語-まちづくりの技と心」が太平社から発行されている)













