地価はすでに頭打ちか? 07年地価公示
今年の地価公示を昨年と比較すると、「上昇地点の急増」と「上昇率の大幅アップ」が最大の特徴である。平均値でも三大都市圏は住宅地がマイナス1.2%から2.8%へ、商業地は1.0%から8.9%へ。東京圏に限れば住宅地はマイナス0.9%から3.6%へ、商業地は1.0%から9.4%へといった具合だ。
象徴的なのは昨年の地価公示で、全国一上昇した住宅地(東京・南青山)は28.8%だったが、今年は同一地点で45.5%も上昇している。商業地は昨年が名古屋駅前の近鉄ビルで38.0%だったが、今年は東京・神宮前で45.5%となっている。
大阪圏住宅地の最高上昇率は昨年の10.1%から今年は19.8%へ、商業地は20.4%から43.1%へ(同一地点)。同様に名古屋圏住宅地は10.9%から17.9%へ、商業地は38.0%から45.1%へ。
つまり、地価公示ベースでは05年よりも06年の方が全般的に激しく上昇していたことになる。この動きは、今年も継続されていくのだろうか。
大手不動産会社の開発や流通など実務担当者の見方はこの点に関しほぼ一致している。
「東京都区部については、そろそろ収束すると見ている」「同意見だ。収益物件の場合、期待利回りがさらに下がり3%になればあと1、2年は上がるかもしれないが、三大都市圏全体でみれば昨年すでにアップアップの状態だ」「マンション用地のこれ以上の値上がりは考えにくい」――など。
実態の価格としては、昨年すでに頭打ちの傾向が出てきていたことを推測させるマクロ的な指標も多い。例えば、Jリートのうち初期に上場されていた15銘柄の昨年1年間の物件取得状況を3カ月毎に見ると、2,729億円→2,339億円→1,028億円→1,114億円となっていて、後半になると急減していることが分かる。
法務省統計で東京都の土地所有権移転登記件数はどうか。06年は10月までの動きで前年同月比がプラスだったのは2月と7月だけで、ほかの月はいずれも減少していた。05年の11月、12月も前年同月比減少していた。
つまり、土地売買は減少し始めている。これを裏付けるように、国内銀行の不動産業向け貸し出し残高も、06年12月末で前年同期比横ばいに転じている。
大都市圏での実態価格は、そろそろ「頭打ち」の状況にあることを物語っている。













