三菱地所は6月12日、英国・欧州大陸で不動産ファンド運用を手掛けるPatron Capital Partners社(本社:英国ロンドン)の持ち分を取得し、子会社化すると発表した。今後、当局承認の完了をもって買収を完了する予定。Patron社の買収により、欧州での不動産投資マネジメント事業をさらに強化する。
Patron社は1999年設立の不動産ファンド運用会社で、オポチュニスティック型ファンドを運用し、これまで売却済みを含めて17カ国で、累計900万平方メートルの物件への投資実績をもつ。公的基金や企業年金を含む幅広い層の投資家から資金を集め、これまでに8本のファンドやセパレートアカウント等を組成し、エクイティの累計調達額は53億ユーロに上り、2024年12月末時点の運用資産残高(AUM)は46億ユーロ(約7590億円=1ユーロ164.9円換算)となっている。
三菱地所グループは、「長期経営計画2030」でROE10%を目標に掲げてノンアセット事業を成長領域の一つに位置付ける。30年度末にはAUM目標として10兆円を目指す。