投資

ガイアックス、和歌山の登録有形文化財「楞厳寺」を宿泊施設に

 ガイアックスが出資するPlanet DAO 001(プラネットダオゼロゼロワン、東京都千代田区、西村環希社長)は、地域に根ざした寺などの歴史的建造物への小口投資プロジェクト「PlanetDAO (プラネットダオ)」を開始する。初弾は和歌山県にある登録有形文化財の寺院「楞厳寺(りょうごんじ)」を宿泊施設運営として手掛ける。5月15日から「Plane DAOサイト」説明会の予約と投資申し込みを受け付けている。

 対象物件は1857年(安政4年)に建てられた木造平屋建て瓦葺。建築面積は本堂のみで199平方メートル。出資総額は3454万円。1口3万4540円で募集する。想定NOIは税引き後9.0%。資金調達実施期間は6月30日まで。7~9月にかけて設計を行い、10月にリノベーション工事を開始する。2025年春に宿泊施設として運営を始める。

 対象物件である楞厳寺は、170年前に建てられた地域の祈りの場として重要な役割を担ってきた。2021年には、本堂と本堂に続く「石積み」階段の建造技術が評価され、国の登録有形文化財として登録。ただ、先代住職の死去に伴い檀家数が4人にまで減少し、財政的にも、運営を担う人材も不足している。こうした状況を踏まえ、国内地域住民や海外投資家らが協力し合うことで、文化的価値を維持しながら、経済的利益も追求できる持続可能なビジネスモデルを築く。