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都心オフィス賃料下げ止まらず、既存ビル2万円台下回る

 オフィスビル仲介大手の三鬼商事は11月10日、東京都心5区(千代田・中央・港・新宿・渋谷)のオフィス市況を発表した。それによると、10月時点の平均空室率は6・44%と(前月比0・05㌽低下)となった。拠点縮小などで解約があったものの、中規模の成約が多くみられたため空室率か下がった。ただ、今年は上げ下げが続き方向感が定まらない状態だ。
新築ビルの空室率は37・91%(同2・54㌽低下)となった。竣工1年未満のビルに小規模な成約があったため。既存ビルの空室率は6・07%(同0・02㌽低下)だった。
 都心5区で空室率が低下したのは港区(7・92%)と新宿区(5・84%)のみ。渋谷区は横ばい(4・28%)となり、千代田区(4・88%)と中央区(7・85%)は上昇した。
 賃料水準は、都心5区平均が坪2万114円(前月比0・21%下落)となり、前年同月比では3・32%下落している。27カ月連続で下がっている。新築ビルは2万6316円(前月比0・01%下落)と前年同月比では9・67%と1割近くの下落率だった。既存ビルは平均1万9990円(同0・22%下落)と51カ月ぶりに2万円台を割り込んだ。