総合

1級建築士試験、不正受験者への処分を厳格化

 国土交通省は、1級建築士試験で不正行為を働いた受験者に対する処分を厳格化する方針だ。

 現在の建築士法では、「不正受験者に対して3年以内の期間を定めて受験禁止できる」といった旨の記載はあるが、これまで適用事例はなかった。今回は基準を明確化することで、不正が発覚した場合は厳格に対応するという。

 具体的には、「他の受験者の答案をのぞき見るなどの不正行為」の場合、受験禁止期間1年、「参考書、メモを取り出し利用できる状態に置くなどの不正行為」の場合、受験禁止期間2年、「虚偽の出願によって1級建築士試験を受け、もしくは受けようとするなどの不正行為」の場合、受験禁止期間3年と定めた。不正行為の内容や情状により、受験禁止期間については加重または減免できるとしている。

 この基準案に対するパブリックコメント(意見公募)を、10月末まで実施。12月開催の中央建築士審査会で報告する予定だ。次回の13年試験からの適用を見込んでいる。

 なお、2級建築士と木造建築士については、各都道府県が不正行為への対応を定めるとしている。