税制大綱まとめへ最終調整 相続課税強化は合意 政府税調 基礎控除下げ幅、検討続く
住宅新報 2010年12月14日 号 2面
11年度税制改正大綱取りまとめに向けた最終調整が続いている。12月10日に開かれた政府税制調査会の会合では、主要事項として検討していた市民公益税制や納税環境整備をとりまとめた。また、各省庁の要望についても、おおむね整理された。一方、主要事項の中には検討課題が残っている。法人税や環境税のほか、不動産関連では、相続税や新築住宅等の固定資産税の減免措置もその1つだ。このため、大綱とりまとめは予定されていた12月14日より遅れる見通しとなっている。
相続税は資産再分配能の回復を図るため、課税ベースを強化する方向で、税調での合意は得られている。具体的には、基礎控除額を現行の定額部分5000万円を3000万円台まで下げ、法定相続人1人当たりの控除額もそれに応じて引き下げる考えだ。12月7日の税調では、2つの案が提示されており、どちらかの案が採用されると見られる。
1つは、定額3000万円に法定相続人1人当たりを600万円とする形だ。これにより、課税割合は現行の4.2%から6%台に上がると見ている。
もう1つは、定額3500万円に法定相続人1人当たりを700万円とするもの。課税割合は5%台になると見通す。
相続税の見直しでは、基礎控除引き下げに合わせて、最高税率の引き上げなど税率構造の見直しも検討されている。最高税率は現行の50%から55%もしくは60%に上げる案が上がっている。
また、資産課税関係として、新築住宅等の固定資産税の軽減措置(新築特例)も検討課題として残っている。10年度税制改正大綱で、優良ストック重視の観点から今後1年で見直しを検討するとされたことが発端だ。
加えて、今年の税調で総務省は、「全国一律の措置ではなく、自治体に自由度を高めるべき」との論点も指摘。一方、国土交通省は、住生活の安定は全国的に取り組むべき課題などとして一歩も譲らない構えだ。同措置は、11年度末が期限となっているため、見直しの検討の継続などが大綱に盛り込まれると見られる。
租税特別措置に関する各省庁の要望事項は、住宅・不動産関連をはじめ、おおむね結論が得られた。ただし、主要事項で取り上げているものは、結論に至っていない。民間都市開発事業のために、土地などを譲渡して代替資産を取得した場合の買い替え特例はその1つだ。













