売買仲介

不動産のプロが迫る!経営者が本音で語る シン・人材像(3) 川木建設

 不動産企業の経営者の視点から人材はどう見えるのか。20年以上、不動産業・建築業・行政書士業を経営しているアセットグループ代表の大城嗣博氏が、経営者の本音に迫る。川木建設の鈴木健二代表取締役社長に話を聞いた。

      ◇

 大城 力を入れている事業部門は。

 鈴木「建設、住宅、不動産の3つの柱がある。核となる建設事業は、公共事業や民間事業のビル建築、いわゆる地域のゼネコン。住宅は、個人の注文住宅・リフォームの請け負いが主な事業。不動産が土地活用と賃貸管理、そして不動産売買仲介というカテゴリーだ。

 3事業に共通するのは、〝超地域密着〟。川越を中心に商圏を〝アフターサービス1時間以内〟に徹底している。基本的にはとにかくこの地域の中で絶大なる信頼を得ようという方針だ」

 大城 住宅部門、不動産部門は、人の質や売り方、業界の文化などに違いがあるのでは。

 鈴木「建設業の、請け負いの体質が染みついているので、その思考や発想をゼロベースにして、切り替えなければならないとは非常に感じたし、それが一番(の課題)だった。

 顧客に喜んでもらって、社員一人ひとりが人間的に成長していくために会社がある、そのために仕事をしていこうというような理念が自分の中に降ってきた。それからは、〝理念経営〟と言っている。採用も、理念に共感して、同じ目的を持つ学生や社員を採用し、同じ目的を持つ社員をリーダーにするよう徹底している」

 大城 どういう資格を推奨しているか。

 鈴木「顧客に喜んでもらう、また、自分が成長していく手段として(資格が)必要なら、結果が出ないと理念に近づいたことにならないと(言っている)。会社も数字が付いてこなかったら、理念を実践していないことになる」

 大城 採用や昇格の際、保有資格で判断する部分はあるか。

 鈴木「ない。とにかく理念経営を実現したい。よく〝理念では飯は食えない〟と言う人がいるが、私としては、人の持っている力をいかに引き出すかは、理念しかないと確信している」

 ※全文はサイト「不動産ココ」に掲載。

 【川木建設】 本社は埼玉県川越市、1869年創業、1965年設立。総合建設・リニューアル、土地活用・賃貸管理、木造住宅・リフォーム、不動産売買仲介を展開。