Pick Up!
- 千歳烏山建て替え竣工 全国初の容積率緩和適用
- 公務員・上場企業勤務を対象に変動金利0.675%
- AI相手に『場数』踏む 実践的な営業ロールプレイング
1週間のランキング・トップ10から記者が気になる記事をピックアップします。まずは、9位の「旭化成不レジ、丸紅都市開発 千歳烏山建て替え竣工 全国初の容積率緩和適用(8月5日号)」になります。人口減少が進む中で家余りが社会問題となっています。既存の集合住宅の建て替えは対応策の一つです。今回の記事の「アトラスシティ千歳烏山グランスイート」(総戸数248戸)が竣工したニュースは、マンション建替円滑化法による団地の建て替えで、全国で初めて容積率の緩和が適用されたことで注目を集めたと思われます。
従前の建物規模は7階建てでしたが、同エリアは高さ規制10メートルの第1種低層住居専用地域に都市計画が変更され、既存不適格となっていました。そこで、再建築時の敷地内貫通道路の設置等の工夫により、高さ規制が12メートルまで緩和され、4階建てで再興することになったケースです。既存不適格であっても、さまざまな工夫により最高の道を開いた例として注目された案件と言えるでしょう。
次に取り上げたいのが2位の「MFS、公務員・上場企業勤務を対象に変動金利0.675%案内(2025/8/4配信)」です。日銀の利上げ政策を受けて住宅ローン金利が上昇傾向にあります。長期金利と連動する固定型の住宅ローン金利が上昇傾向を強め、変動金利に連動する政策金利は、今年1月に0.25%から0.5%に追加利上げを決定して以降、利上げ状態が足踏みしているとはいえ、昨年の今頃の時期から比べると変動型金利も上昇をしています。
今後の住宅販売は、この金利情勢が一つのカギを握っていますが、そんな中で、変動金利を0.675%で案内する、という情報に注目が集まったとみられます。とりわけ「公務員・上場企業勤務を対象に」というフレーズがいろいろな意味合いからアクセスを集めたと思われます。誤解を恐れずに言えば、今の時代に分譲住宅を購入することの厳しさ、要するに倒産のない公務員と倒産の恐れが低い企業に勤めている人しか家を持てない、との印象も与えたのではないでしょうか。
最後は、3位の「AI相手に『場数』踏む 実践的な営業ロールプレイング(2025/8/5号)」になります。人手不足に悩む中で、住宅・不動産業界でも人を育てる難しさに直面しています。従来のOJTの人材育成が向き合えなくなっていることで、今後は人工知能(AI)によるロールプレイングが人材育成のサポート役として一定の役割を果たしそうです。
バーチャルを相手にしたロープレが実戦でどこまで通用するのか。そうした見方をする人も少なくないと思われますが、AI技術は日進月歩であります。今、この段階でも技術が進展していると考えれば、将来AIが営業現場で顧客と直接交渉する時代が来るのかも!? 住宅・不動産業界の未来に思いをはせてみてはいかがでしょうか。