不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜 記事一覧
不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜
賃貸業を営む坂口有吉さんが業務に役立つヒントをちりばめながら日常の出来事を綴ります。
人情深い坂口さんは、不動産業者に対する世間の評価が不当に低いこと受け、「日々の努力も知ってほしい」と、そんな願いを込めています。
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紙上ブログ不動産屋の独り言705 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 家主が亡くなった古いアパート (下) カギを渡すとトラブルの予感
やっぱり、そうなるのか、と落胆していたら、翌日、長女から電話があった。「兄から電話が行ったと思いますが、私から『この件では口を出さないで』と強く言っておきましたので心配しないでください」と言う。そう(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言704 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 家主が亡くなった古いアパート (上) 兄妹、それぞれに思惑
古いアパート(前々回の記事の)の家主さんと、一緒に暮らしていた娘さんが相次いで亡くなった。その家主さんは他にも娘2人と息子1人がいる。そのうちの長女が電話してきて、「あのアパートは売りたいのですが、坂口(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言703 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 立て替えた家賃と更新料 便宜を図ったつもりが
生活保護の高齢婦人の入居者がいる。体力的に家賃を振り込みに行ったり当社に届けることが困難、ということで、毎月私が家賃を集金している。振り込んでくれるよう言えば、「私だってねえ、振り込みに行きたいよ。(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言702 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 泥棒だと訴えた入居者 成年後見人から手紙が届く
昔は私のことを「神様仏様」と言っていた老婦人のKさん。家賃が滞り始めて私が督促したら、「あなたが盗った宝石を返してくれないと払えません」と言い出して、家賃を払わずに占拠していたが、2月になって突然、成(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言701 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 消えてしまった仲介手数料 購入を断念する理由判明
私とはもう40年の付き合いになる電器屋の社長がいる。良心的だし技術もしっかりしているし、消防署への報告書類の作成もできるからとても重宝している。その社長から「家を買おうと思っているんだけど、仲介してく(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言700 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 部屋が貸し止めになった本当の理由 音トラブルは避けられない
当社の管理物件に連棟式の平屋2部屋の貸家がある。片方には高齢の婦人が一人で住んでいて、もう片方は入居者が施設に入って以降、もう2年も空いている。私が怠けていたのでなく、家主が「自分の好きなように室内を(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言699 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 他社の悪口ばかり言う客 その後 同業者も手を焼く状態に
前号(698話)のその後。私には「もう部屋が見つかったからオタクには行かないから安心して」とのことだったが、私が紹介した「ワケありや属性の悪い客の相談に乗ってくれる業者」でその後も部屋を探していたようだ(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言698 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 他社の悪口ばかり言う客が来店 心を読まれていたのか
外出中に携帯に電話が入る。「どれくらいで戻りますか?今、店の前にいるんですが」とのこと。「20分くらいで戻ります」と言うと、「では待ってます」とのこと。急いで用事を片付けて戻ると、店の前に60歳くらいの(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言697 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 二度と顔を見たくないと思っていた客 近所でばったり出くわすかも
688話で書いた高齢男性のその後。生活保護を申請していて、今住んでいるマンションからもっと家賃が安い物件に移る必要があった。パート先を解雇され、生活保護受給の決定が出る前だとなかなか審査が通らないし、(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言696 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 近所のアパート取り壊しで、移転先探し 有難いが、こんな話は聞いたことがない
当社の近所のアパートが老朽化のために取り壊しすることになった。2DKが6世帯で、入居者はほとんどが高齢者。何人かが当社に部屋探しを依頼してきたが、生活保護受給者もいて、引っ越すためには今と同じ広さが必要(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言695 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 不動産屋冥利に尽きる話 (下) 昔の大家から家探し依頼
中華料理店でランチを食べている最中に電話が鳴った。名前が登録されていないので、名乗られたけど周りの雑音でよく聞こえなかった。「これからお店に伺いたいんですけど、大丈夫ですか?」とのこと。「2時半くらい(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言694 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 不動産屋冥利に尽きる話 (上) 家主から管理を切られたが
今から6~7年前だっただろうか、当社が管理を切られた物件がある。どうして管理を切られなければならないのか、家主の話はこじつけで全く納得がいっていない。だが、どこの不動産会社に管理を任せるかは家主の専権(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言693 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 同じアパート住人の気付きは大切 高齢単身者の玄関に新聞散乱
隣町のアパートの202号室に住む独身男性のKさんから電話があった。「下の端の部屋のおじいちゃん、最近はゴミを出している姿を見なくて、様子を見に行ったら、玄関の前に1月9日の新聞から散らかっていて、普段は几(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言692 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 家主からの電話で思いをはせる 最低限のマナーはあって然り
私が年末に腰の骨を圧迫骨折していることを気に掛けていただき、何度かお電話をくださった家主がいる。ご自身も以前に腰の骨を圧迫骨折したことがあって、大変な思いをしているので気になったようだ。そのやり取り(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言691 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 何を言っても同じ言葉を返す担当者 便利なシステムでも運用するのは〝人〟
当社の顧客に大手学習塾の法人がある。その教室候補物件を探すのを依頼されていて、これは、と思う物件が出る度に「学習塾としての利用は可能でしょうか」と私が問い合わせている。居住用の物件であっても30件に1(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言690 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 部屋探しの相談を受け ギャップのある姉弟に驚き
当社管理のアパートに、夫婦の入居者がいる。その奥さんのほうから相談があった。「これから結婚する友達が部屋を探していて、旦那は近々独立する自営業で、しばらくは無職になるけど、それでも部屋って借りられま(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言689 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 入居者から排水トラブルで電話 「いつも掃除している」と言うが
正月休み明けに、隣町の当社管理物件に住む女性から電話があった。「お風呂の排水が詰まって流れが悪くなってしまったのですが、見てもらえませんか」とのこと。女性の場合は長い間に髪の毛がたまって排水が詰まっ(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言688 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 相談に乗りたくない客 苦労して見つけた部屋をキャンセル
部屋探しで困窮している人を専門で扱う業者から電話があった。日頃から懇意にしていて、私も何かと相談に乗っている会社である。 「さっき、3月中に部屋を出なければならない高齢者の娘さんから電話があって(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言687 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 電話で入居者が号泣 誰でも心に傷を抱えているもの
誰でも心の中に一つや二つくらいは「大きな傷」を抱えているものだと思う。私にもある。しかも一つや二つではない。心を病んでいる人なら自殺してしまうだろな、というくらいの傷である。背中に負っているものが何(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言686 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 前管理会社の看板を剝がさずにいたら そこまで欲張らなくても
今は当社で管理を任されているアパートに、以前管理していた不動産会社の看板が貼ってある。当時からの入居者もまだ入居しているし、余計な不安を与えたくないので剝がしていないし、その会社も剝がさずそのままに(続く)