不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜 記事一覧
不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜
賃貸業を営む坂口有吉さんが業務に役立つヒントをちりばめながら日常の出来事を綴ります。
人情深い坂口さんは、不動産業者に対する世間の評価が不当に低いこと受け、「日々の努力も知ってほしい」と、そんな願いを込めています。
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不動産屋の独り言~賃貸現場の喜怒哀楽~745 タダ使いを当然と考える家主 プロの仕事を何だと思っているのか
隣町の1Kが6部屋のアパートの管理を任されている。その家主から1月中旬にLINEが届いた。「201号室の廊下に壊れた洗濯機が置いてありますが、今月中に片付けてもらってください。こちらで業者に問い合わせたら8800(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 744 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 入居者の依頼にも親身に対応 こんな家主なら大助かりだが
隣市の外れの古いアパートの1階が、前の入居者が退去してから1年も空いていた。家賃は高くない。バス停も始発で2駅に出られるため買い物便もいい。なかなか決まらずにいたが、高齢の男性から申し込みがあった。(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 743 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 高齢の入居者が施設に入居 役所や施設の対応に納得いかない
当社管理物件に住んでいた生活保護の高齢男性が施設に入居した。その時点で生活保護費等は支給されなくなるが、家賃は昨年の1月分までしか払われていない。7月に施設に入ったので半年分も滞納している。もちろん、(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言742 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 支離滅裂な飛び込み客に困惑 同業者に迷惑を掛けそうに
高齢女性のAさんが飛び込み客としてやってきた。「何カ月か前に一度こちらに来ています」と言う。そう言われてみれば何となく覚えがある。「今、生活保護を受けているが、年金もあるし、働くつもりなので生活保護(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 741 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 連絡にだらしない入居者 それでは本業も行き詰まるだろうに
当社管理物件にプロのサッカー選手Sさんがいる。プロと言っても2部リーグで30歳。出場機会も減っているようだ。それを見かねて、先に当社の管理物件に入居していた会社経営者のAさんが、自社の社員であることにし(続く) -
不動産屋の独り言 賃貸現場の喜怒哀楽 740 賃貸業歴37年で初めての体験 転居先住所の記載を拒否されて
隣町の当社管理物件に入居する女性Tさんが退去することになった。勤務先がアパートの近所ということで都合が良く、法人契約で家賃の補助が得られて喜んでもらっていたが、半年ほどして、勤務先の介護施設から「現(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 739 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 部屋探しでの筆談対応 個人営業で感じる難しさと解決法
耳が不自由な高齢女性がいる。電話で話すことは無理なため筆談になるし、来店の日時を予約して訪問して頂くことは難しい。予約して来て頂くだけでも大変な手間が掛かる。何度も来店してもらうのも気が引けるし、本(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 738 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 アパート設備の修繕依頼 「それは入居者の責任ですよ」
多摩地域のアパートに外国人夫妻が住んでいる。奥さんは企業の中で通訳をしていて日本語はペラペラ。ご主人も日常会話くらいなら不自由なく日本語が話せる。その奥さんから「台所の蛇口の立ち上がりのところから水(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 737 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 電話対応は大事だけれど 「それ、今でなくちゃダメですか?」
当社の固定電話に掛かってきた電話は全て私のスマホに転送される。一人で営業していると、ずっと店番をしている訳にもいかない。銀行や案内その他の用事で1日の半分くらいは外出していることもある。その都度留守(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 736 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 生活保護の高齢女性から受けたおどし 更新契約通知に激怒して
定休日に電話を掛けてきた高齢女性。「こないだの紙切れだけどさ、あれ何よ」と怒る。紙切れというのは当社が出した更新契約の通知のこと。2日前には「金曜日10時に行くから」と電話してきたが、私が「それだとま(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 735 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 気のいい家主からの相談 いくら何でもボッタクリでしょう
何度かこの紙上ブログに登場しているとても気のいい家主から相談を受けた。その家主は、基本的にJRの拝島駅のアパートは地元の不動産会社に管理を任せているが、行きがかり上、当社でも片道1時間以上かかる戸建て(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 734 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 最初から断る時の逃げを打つ客 仲介会社の気持ちを知る由もなく
以前に当社で部屋探しをした女性。離婚を機にそこを退去して別の物件に引っ越したいと言う。ネットで見掛けた物件を「そちらで案内してくれますか」と聞く。「既に他の業者に問い合わせていると、うちが間に入れま(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 733 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 貸家の家主が親戚の家主を紹介(3) 業者からとことん嫌われて
某家主が紹介した親戚の家主の後日談。短期貸し専門業者から、「焦っているお客様が17万円まで予算を伸ばすので」という問い合わせに、この家主は「家賃15万円で駐車場は別途。車を持ってないなら1万円を上乗せし(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 賃貸現場の喜怒哀楽 732 貸家の家主が親戚の家主を紹介(2) 欲深さに嫌気がさして
駅から離れた一軒家なのに、「小さな子供がいたらダメ、ペットもダメ、できれば1年くらいで出ていってもらえる客がいい」などと無理なことを言う家主がいる。客が付かないのは、不動産屋の苦労を全く理解していな(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 731 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 どうにも好きになれない入居者 どんなときでも責任転嫁では…
郊外の古いアパートでエステの店舗をやっている女性がいる。私は好きになれない。なぜなら、何かにつけて家主や私、施工会社に責任転嫁してくるからだ。「それは、私がやらないといけないんですか。建付けや構造の(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 730 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 人柄の良さで得をした入居者 普段の行いの大切さを感じる
隣町の古いアパートに暮らす入居者。バツイチで独身40代の男性で、若い頃、郷里で事件を起こして逮捕されたことがある。最初に部屋探しで来店した時に、私が聞いた訳ではないが正直に話してくれた。その話し方や態(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 729 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 ビルオーナーからの難儀な依頼 これでは借主募集はしたくない
あるオフィスビルのオーナーから借主の募集を依頼された。専任媒介ではなく、一般媒介だ。オーナーは同業者で、不動産会社を経営している。自社で募集できないのはオーナーが最近自己破産したから。以前から顔は知(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 728 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 生活保護が本人のためになっていない 雨漏り対応を迫られる中で
日曜日の朝、家を出ようとした時に携帯に電話が入った。相手は1カ月前に入居した若い男性で、けがで仕事が続けられなくなって生活保護を受けている。「雨漏りしているんですけど、見てもらえませんか」とのこと。(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 727 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 貸家の家主が親戚の家主を紹介 無茶ぶりに四苦八苦して
近所で管理している小さな貸家の家主から電話があり、「私の従兄弟が貸家を持っているけど、入居者が決まらなくて困っている。オタクを『うちがお願いしている業者はすぐ決めてくれるから相談して』と紹介した。面(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 726 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 家主息子から駐車場探しの依頼 トラックだと誤解されるよ
以前、当社で管理していたマンションの話。持ち主は病院の院長で、息子も医師。父親の病院まで通うのに自宅から遠く、諸事情ですぐには入居できなかった。息子は言葉の端々に棘(とげ)があって、不動産会社への不信(続く)