不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜 記事一覧
不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜
賃貸業を営む坂口有吉さんが業務に役立つヒントをちりばめながら日常の出来事を綴ります。
人情深い坂口さんは、不動産業者に対する世間の評価が不当に低いこと受け、「日々の努力も知ってほしい」と、そんな願いを込めています。
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紙上ブログ不動産屋の独り言688 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 相談に乗りたくない客 苦労して見つけた部屋をキャンセル
部屋探しで困窮している人を専門で扱う業者から電話があった。日頃から懇意にしていて、私も何かと相談に乗っている会社である。 「さっき、3月中に部屋を出なければならない高齢者の娘さんから電話があって(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言687 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 電話で入居者が号泣 誰でも心に傷を抱えているもの
誰でも心の中に一つや二つくらいは「大きな傷」を抱えているものだと思う。私にもある。しかも一つや二つではない。心を病んでいる人なら自殺してしまうだろな、というくらいの傷である。背中に負っているものが何(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言686 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 前管理会社の看板を剝がさずにいたら そこまで欲張らなくても
今は当社で管理を任されているアパートに、以前管理していた不動産会社の看板が貼ってある。当時からの入居者もまだ入居しているし、余計な不安を与えたくないので剝がしていないし、その会社も剝がさずそのままに(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言685 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 借地上の建て替え相談 こんな家主さんばかりなら嬉しいが
今、ある借地の上に立つ母屋と店舗の建て替えの相談に乗っている。その家主との付き合いはもう25年以上にもなる。いろんな住宅メーカーと取引があるが、その中でも最も信頼できて面倒見のよい住宅メーカーの営業マ(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言683 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 娘によるDVから解放された老婦人 人間不信もしょうがない
実の娘によるDVで家を出ることになった高齢婦人(75歳)がいる。以前に近所で古本屋をやっていた男性が、廃業して今は社宅マンションの管理人をやっていて、その同僚、とのことで当社に相談があった。他に親族はおら(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言682 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 管理会社の見えない苦労 大家には穏便に話したつもりだが
「そんなの甘えだろ!?」と言われるだろうけど、家主によっては、こちらがいちいち説明しなくても管理会社の苦労をよく分かっていてくれる家主もいれば、言わなければ分からない、いや、分かろうとしない家主もいる(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言681 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 駐車場を1カ月だけ借りたい 同業2社の対応が両極端
某住宅メーカーのリフォーム部門の責任者から電話が入った。「〇町3-4-1の住宅で、近く塗装工事をするのですが、そこから徒歩10分くらいまでで1カ月だけ短期で貸してくれる駐車場はありませんでしょうか」と言う。(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言680 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 だらしない入居者夫婦 何度もありそうで気が重い
他社からの申し込みで、保証会社の審査が通ったことで申し込みを受けることにしたのだが、なんか、契約に来たときから「こんなことなら保証会社が審査を通しても断りたかったなあ」と思った客の話。 ご主人は(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言679 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 家賃が安いのには理由がある ドアの前がゴミ屋敷状態
高齢の男性が飛び込みで部屋探しで来店した。予算も条件も厳しく、なかなか希望に合う物件がない。そこにもってきて「娘がカネを出す」ので娘がOKしないと話が進まない。ならば一緒に来店すればよさそうなものだが(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言678 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 知人の子供の部屋探しで遠方へ 無償の仕事だけれど満足
知人の息子さん(大学生)の部屋探しで茨城まで行ってきた。初めて会ったのだが、なかなかの好青年。あらかじめ候補の物件を絞り、岡山から深夜バスで上京してきて朝早くに東京駅で待ち合わせ。それから茨城に向かう(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言677 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 入居者のゴミがあふれ 本来は家主の仕事ではないか
ある家主から電話が入った。「うちのアパートのゴミ置き場に出されているゴミ、役所が回収しないでゴミ箱があふれているようなんだけど、見てきてもらえませんか」とのこと。そのアパートは当社からも家主の家から(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言676 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 人気商売みたいなものなのに・・・ 立ち話の声にクレーム
当社で管理するアパートに市議会議員の独身女性が入っていたが、1年ほどで退去することになった。上位で当選を果たしている人で、うちの入居者でもあり私も応援していて、当選して安堵した。ところが、である。隣(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言675 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 これじゃ広告料など頂けない 2カ月間だけ借りたいと
多摩郊外の小さな貸家の管理をさせていただいている。2Kで家賃は5万5000円。礼金0、敷金0で、いわゆるゼロゼロ物件である。それだけでなく、退去時のハウスクリーニング費用は家主持ち、まさに至れり尽くせりの物(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言674 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 定休日に掛かってくる電話とは 隣室の物音におびえる女性
店の固定電話に掛かってくる電話はすべて私の携帯に転送されるようになっていて、それは定休日も同じ。従業員が何人もいる大手と違って、家主が何かの用で電話してきて私が出なかったりしたなら「小さな不動産屋に(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言673 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 困ったときはお互いさま 認知症、高齢単身の部屋探し
外出していたら、C市の包括支援センターのTさんから電話が入った。Tさんには1年ほど前、ある入居者のことでいろいろ相談に乗ってもらった。しばらくご無沙汰していたし、何事だろう、と思って電話に出ると、1(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言672 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 生活保護老婦人が通う歯科探し どうして叱るのか分からない
当社の管理物件に生活保護の老婦人がいる。役所から何かの書類が送られてくると必ず私に「見てもらえないか」と電話してくる。その老婦人が借りている貸家は我家から店までの途中にあるから、少し早く家を出て立ち寄(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言670 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 台風で同業者の看板が飛んでいて 応急処置し、社長に連絡
夏休み中に日本列島を襲った台風8号の大雨と風の影響で、近所の同業者が管理する駐車場の看板が飛ばされていた。厳密に言うと、1カ所だけフェンスに繋がっていたが、残り3カ所はひもが切れていて、道路側に垂れて(続く) -
669 遠方の知人から部屋探しを頼まれ 契約書の書き換え、何度も
今年の春、岡山の知人がお客さんを紹介してくれた。知人は地元で介護の仕事をしているが、その同僚の部屋探し、である。離婚を機に、上京して多摩地区の介護施設に就職することになり、「そうだ、たしか近所のハズ(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言668 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 新たなトラブルの予感 建て替え予定物件を又貸し
うちの隣の珈琲豆焙煎所、反対側の隣の店舗の店主から「焙煎の煙で呼吸困難になりそう」とクレームを付けられ困っていたが、ワンブロック先にオープンしたレストランのオーナーから「うちで焙煎して、うちの店の店(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言667 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 店舗賃借人の青年から電話 電気工事業者を紹介したが
当社管理の店舗を借りている青年から「2階の住居部分の天井から銅線のようなものが下がっていて、そこから緑色の液体が垂れているんだけど、こういう場合、どうしたらいいですか?」と相談を受けた。その店舗の隣の(続く)