不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜 記事一覧
不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜
賃貸業を営む坂口有吉さんが業務に役立つヒントをちりばめながら日常の出来事を綴ります。
人情深い坂口さんは、不動産業者に対する世間の評価が不当に低いこと受け、「日々の努力も知ってほしい」と、そんな願いを込めています。
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紙上ブログ 不動産屋の独り言 731 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 どうにも好きになれない入居者 どんなときでも責任転嫁では…
郊外の古いアパートでエステの店舗をやっている女性がいる。私は好きになれない。なぜなら、何かにつけて家主や私、施工会社に責任転嫁してくるからだ。「それは、私がやらないといけないんですか。建付けや構造の(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 730 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 人柄の良さで得をした入居者 普段の行いの大切さを感じる
隣町の古いアパートに暮らす入居者。バツイチで独身40代の男性で、若い頃、郷里で事件を起こして逮捕されたことがある。最初に部屋探しで来店した時に、私が聞いた訳ではないが正直に話してくれた。その話し方や態(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 729 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 ビルオーナーからの難儀な依頼 これでは借主募集はしたくない
あるオフィスビルのオーナーから借主の募集を依頼された。専任媒介ではなく、一般媒介だ。オーナーは同業者で、不動産会社を経営している。自社で募集できないのはオーナーが最近自己破産したから。以前から顔は知(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 728 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 生活保護が本人のためになっていない 雨漏り対応を迫られる中で
日曜日の朝、家を出ようとした時に携帯に電話が入った。相手は1カ月前に入居した若い男性で、けがで仕事が続けられなくなって生活保護を受けている。「雨漏りしているんですけど、見てもらえませんか」とのこと。(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 727 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 貸家の家主が親戚の家主を紹介 無茶ぶりに四苦八苦して
近所で管理している小さな貸家の家主から電話があり、「私の従兄弟が貸家を持っているけど、入居者が決まらなくて困っている。オタクを『うちがお願いしている業者はすぐ決めてくれるから相談して』と紹介した。面(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 726 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 家主息子から駐車場探しの依頼 トラックだと誤解されるよ
以前、当社で管理していたマンションの話。持ち主は病院の院長で、息子も医師。父親の病院まで通うのに自宅から遠く、諸事情ですぐには入居できなかった。息子は言葉の端々に棘(とげ)があって、不動産会社への不信(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 725 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 ドアが開いたままの一室 「ほうれんそう」がないために
隣町のアパートに住む女性から夜8時半に私の携帯に電話が入った。「こんな時間に何の用事だろう」と思ったが、電話に出ると、「昨日から隣の部屋のドアが開いている」とのこと。その部屋は新築の時から入居してい(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 724 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 様々な育児支援策に思う 企業がここまでするのはすごいが…
少し前、本紙に、ある企業が育児支援策として、子供が生まれた社員に100万円を支給する、という話が載っていた。それで、当社を担当しているその会社の営業社員から、「子供が生まれて、長い産休を取っていた」と(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言723 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 滞納者への家賃回収を考える 家主は声そろえて「忘れたい」
都内の家賃取り立て業者から電話が入った。「そちら様で、家賃を滞納されて困っているケースはありませんか。もしあれば当社にお任せ頂けないでしょうか」と言う。退去していても5年以内なら引き受けられるとのこ(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言722 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 飛び込み営業との日常 意外な経歴に「もしや」と思う
店番をしていると、いろいろな営業マンの来訪を受ける。暇な店でもあるし、飛び込み営業のつらさは体験している。今年は猛暑であったから門前払いはしない。何かの用事をしていなければ入ってもらって用件を聞くし(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言721 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 飛び込み客の第一印象にご用心 同業者の警告で危機免れて
飛び込みの部屋探しで70歳近い女性が来店した。人当たりが柔らかく、第一印象は悪くない。生活保護も受けているので家賃を取り逃すこともなさそうだし、協力してもいいかなと思い、条件を聞いていくと結構厳しい。(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言 720 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 新婚夫婦の家賃滞納 親不孝になることも
多摩郊外のアパートに新婚の若夫婦が入居することになった。契約するために2人で当社に来てくれた時に、「お似合いのカップルだね。ハッキリ言うけど、ものすごくいい奥さんだと思う。この奥さんに逃げられるよう(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言719 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 家賃支払いの遅れが解消 最初からそうすればいいのに
毎月家賃の支払いが遅れる入居者(Cさん)がいる。職業は不動産会社の営業。しかも、当社同様、賃貸の仲介・管理が主業務というから、家賃が遅れることがいかに困ったことか分かりそうなものである。 その家主(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言718 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 役所から支給された米の行き先 もらい手探しに一苦労
先日、当社の管理物件に入居する高齢女性から頂くことになった、東京都から支給される米25キロについてだ。いったん私が受け取って、母子家庭や米が支給されない若い生活保護受給者に届けようと思い、10人ほどに声(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言717 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 不動産屋を辞めて米穀店が開けそう 実家や知り合いから計100キロ
うちの家にはお米の在庫がいっぱいある。女房の実家でも米を作っているし、お客さんや同業者、過去に道順を尋ねられて案内した人から毎年送られてくるから。実家からは新米が穫れると10キロ、入居者は自分が役員を(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言716 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 別れた奥さんが引っ越しの立会いに 仲睦まじく復縁願う
夫婦ともに「子供が欲しい」と願っていたが子供に恵まれず、病院で調べてもらったらその原因がご主人にあったことと、治療ができないこと、そしてご主人が難病を罹ったことで、ご主人が「あなたは若いから、子供を(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言715 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 この猛暑、エアコンが故障 入居者が勝手に修理業者を依頼
うちの管理物件の入居者から「エアコンからいっぱい水が垂れるので、今、業者を呼んで見てもらっているのですが」との電話が入った。下にバケツやタオルを敷いてどうにか凌いでいたが、それも限界だったようだ。入(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言714 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 私が犯していた大きな勘違い 代位弁済してくれるものと
前回の保証会社の話で、思うことがある。自己弁護するわけでなく、こういう過ちは他の業者さんもしているかもと思う。民法が改正されて連帯保証人の責任の上限を契約時にあらかじめ決めておかねばならず、無限責任(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言713 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 家賃滞納している高齢男性が入院 口座に入金はあるはずだが
家賃3カ月と保険料を私に立て替えさせている老婦人と似たようなケース。その男性版。今年の頭から入院していて退院の目途が立っていない。たまに同じ市内に住む息子が郵便受けの様子を見に来ているが、家賃は半年(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言712 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 亡くなった大家の義理堅い娘さん 2倍の価格で買い取る話が
A市に住んでいた大家さんと、同居していた娘さん(次女)が相次いで亡くなり、B市の外れにある古いアパートを売却することになった。アパートは1Kが4部屋で、全て空き部屋である。以前に書いているが、ご遺族は長男(続く)