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シリーズ・SDGs実現に挑む 委員会を発足し活動加速 加来不動産・目標1、11など

 福岡県北九州市小倉南区で総合不動産業を展開する加来不動産(加来寛社長)は、今年6月から社内にSDGs委員会を発足した。月2回、社員が集まり、ざっくばらんに自分たちができることを考える場になっている。委員長である石川明人氏によると、そこで出たアイデアは、長期的なこと、短期的なこと、お金がかかること、お金がかからないことの4軸で分類して、SDGsの17目標のどこに当てはまるのかなどを話し合う。

 委員会が発足したのは今年だが、取り組みそのものは昨年から行っていた。もっともそのときはSDGsの取り組みとして始めたわけではなかった。不動産の相続相談から、加来不動産で所有することになった1棟の賃貸マンション。空室があったことから、21室中13室をリノベーションして一人親世帯を支援するために、月額家賃を1万2000円減額した。空室が埋まり、不動産価値を再生しつつ地域の活性化につながった取り組みだったが、これがSDGsの目標1「貧困をなくそう」と目標11「住み続けられるまちづくりを」につがなることに気付いた。石川さんは「不動産業は、SDGsの目標に当てはまる事業が多い」と指摘する。

 SDGs委員会の発足と同時期に、加来不動産は北九州市が取り組む「北九州SDGsクラブ」に参加した。北九州市のSDGs登録(経済・社会・環境の3分野)へ向け、これからも活動に取り組んでいく。