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大言小語 購入も正念場

 五輪観戦チケットの抽選結果が発表され、知人友人関係では落胆した人が圧倒的多数を占めた。我が家はといえば、五輪の話題は避けられたまま、妻は夫が申し込み、夫は妻が申し込むものとお互い信じ合ったのか、ただの他力本願か、登録受付は終了。結果発表の段階で、いやな予感は確信に変わった。

 ▼落選はおろか互いに申し込みすらしていなかった事実が明るみに出てしまった。チャンスは残されている、知り合いはほとんど落選だったと慰め合って、とりあえず事態は収まった。しかし万一、チケットを手に入れられなかったら、嫌味を言われ続けることになるのは目に見えている。

 ▼選手村となる東京・晴海の大規模開発マンション「ハルミフラッグ」の第1期販売も始まった。600戸という大量の販売戸数に1683組もの登録が集まった。最高倍率の住戸は71倍と、バブル期をほうふつとさせる。バブル崩壊から数年間は、新築マンションに子育て世代が吸い寄せられ、高倍率物件が相次いだのが懐かしい。

 ▼当時、かろうじて手の届きそうな住戸のマンションの販売ボードに、真っ赤な花飾りが貼り付けられていくのを眺めながら、妻と二人肩を落とした思い出がよみがえる。今はただ、背伸びせずによかったのだとも思えるが。観戦チケットも「ハルミフラッグ」も販売はこれから正念場を迎える。観戦チケット購入の失敗は許されない。