大林組は、中規模木造建築の準耐火構造を設計支援する際の計算ツールとして、火災時倒壊防止性能検証法と避難時倒壊防止性能検証法に基づく木構造の「燃えしろ深さ計算」をBIMと連携して行える「SynchroMOK」(シンクロモック)を開発した。
中規模建築物を純木造で設計する際、火災の規模や被害を抑え、避難時に建物が倒壊しないように、主要な構造部分に特別な安全性が求められる。そこで、火災時に木材が燃えてもすぐに崩れないよう、木材の表面が炭化する深さ(燃えしろ深さ)を計算する。ただ、その計算は複雑で、中規模建築物を純木造で建てる際のネックになっていた。その課題の解消で今回、BIMで設計を効率化し、燃えしろを自動で計算できるツールを開発した。
新ツールは、建物の設計情報が入力されたBIMモデルと連携し、構造データを自動に抽出することで、燃えしろ深さの計算を効率化する。歩行距離や歩行速度などの基本的な避難情報を入力するだけで、必要な構造情報をBIMから自動で取得し、燃えしろ深さを短時間で算出できるという。




