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大言小語 祝日と連休と観光

 7月18日の「海の日」に続き、8月11日は初めての「山の日」。祝日はこれまで、増えることはあっても減ったことはない。しかも休日と重なった場合の連休化もある。年によって変動し一体何の日か分からない祝日もあり、内外から多すぎるという指摘も根強くある。祝日にはそれぞれ歴史的な意味や意義があるが、そろそろ削減や連休化をやめることを検討してはどうだろうか。

 ▼祝日が増えたおかげで「仕事の人のやりくりや調整」に時間を取られたり、物理的な制約から残業や仕事の持ち帰り、休日出勤も余儀なくされることになる。働く人にとって祝日は必ずしも「歓迎」ではないし、連休化で月曜日勤務の人は〝失業〟も多くなった。経済活動のためも、祝日のあり方を改めることは、決してマイナスにはならないはずだ。

 ▼年末年始にゴールデンウィーク、お盆休みに続き、9月をシルバーウィークとして第4の観光シーズンにしようという動きがあるが、無理やり需要をつくるもので賛成できない。宿泊施設も新幹線もここぞとばかりの割高料金で、しかも混雑でサービスも落ちる。そんなときに出掛けるのは賢くない。訪日外国人観光客を4000万人まで増やそうという時代である。連休を見直し、平準化して観光客を迎え入れる体制を整えることが肝要だ。供給側の論理と発想を切り換え、グローバルに展開できる観光産業を築くためにも。