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三井不など3社がライフサイエンス分野で覚書 つくば・柏の葉で

 三井不動産、アステラス製薬(東京中央区、岡村直樹社長CEO)、BioLabs Global, Inc.(米国マサチューセッツ州)は、つくば及び柏の葉におけるライフサイエンスエコシステムの発展に向けた覚書を締結した。覚書に基づき3社は、10月にアステラス製薬が同社の研究所の一つである、つくば研究センター内に新たに開設したオープンイノベーション拠点「SakuLabTM-Tsukuba」の推進で連携。つくばおよび柏の葉と、その周辺地域において、オープンイノベーションの加速、ライフサイエンスエコシステムの発展を目指す。

 BioLabsは、グローバルにライフサイエンス分野でシェアラボ施設やスタートアップ企業を支援するインキュベーションプログラムの運営。今回の覚書に基づき、アステラス製薬に対して施設運営のノウハウを提供する。また、共同で利用するイノベーター向けのイベントを開催し、海外のライフサイエンス拠点とのコミュニケーション機会を提供する予定だ。

 三井不動産は、柏の葉で賃貸型ウェットラボ「三井リンクラボ柏の葉1」を運営しており、アステラス製薬が三井リンクラボ柏の葉1内で、がん微小環境研究のオープンイノベーション拠点「TME iLab」を展開している。両社は、つくばおよび柏の葉とその周辺地域におけるライフサイエンスエコシステムの発展について連携する。

 アステラス製薬は、SakuLabTM-Tsukubaにおいてすぐに使える実験施設を用意し、創薬ケイパビリティを生かしてイノベーションの創出を目指すスタートアップ企業やアカデミアなどの支援を行うほか、利用者同士、あるいはアステラス製薬の研究員とのネットワーク機会を提供する。

 三井不動産の山下和則・柏の葉街づくり推進部長は、「柏の葉エリアでは、ライフサイエンス領域においてもアカデミアや企業が横断連携した医療・ヘルスケア関連の取り組みや研究開発シーズの社会実装を支援するコミュニティの形成など、イノベーションを生むエコシステムの構築が進んでいる。今回の連携・協力により、これらのコミュニティやエコシステムとつくばエリアの連携が加速されることを期待する」とコメントした。