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床暖房に太陽熱利用、前橋市のマンションで日本初の全戸導入 穴吹興産

 穴吹興産(香川県高松市)は、群馬県前橋市国領町で開発を進めている分譲マンション「アルファステイツ国領」に、バルコニーに設置した集熱パネルで太陽熱を吸収して、その熱を給湯や床暖房に利用する太陽熱ガス温水システム「SOLAMO(ソラモ)」を日本で初めて、全戸に採用する。同物件に採用された、太陽熱を給湯や床暖房に利用できるソラモは、東京ガス(東京都港区)が2011年7月に発売したもの。同システムを設置することで、標準的な3人家族の給湯使用量の約16%を太陽熱でまかなうことができる。また、高効率給湯器エコジョーズとの組み合わせで、ガス代を年間約2万円削減するという。

 ソラモ全戸導入の経緯について、同社は「東日本大震災以降の、消費者の防災や省エネに対する意識の高まりを受けて、決定した」と説明。また、日本初の取り組みという面で他社との差別化を図る狙いもあるという。また、今後の導入意向については、「太陽熱パネルが南側に設置でき、影にならないといった立地条件さえ合えば、採用していきたい」(穴吹興産)と話している。

 アルファステイツ国領は、地上10階建て、総戸数58戸。専有面積は74~88平方メートル。間取りは3LDK~5LDK。価格は未定。今秋にモデルルームを開設する予定。2013年10月下旬に竣工する見通しだ。