不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜 記事一覧
不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜
賃貸業を営む坂口有吉さんが業務に役立つヒントをちりばめながら日常の出来事を綴ります。
人情深い坂口さんは、不動産業者に対する世間の評価が不当に低いこと受け、「日々の努力も知ってほしい」と、そんな願いを込めています。
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紙上ブログ 不動産屋の独り言 358 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 置かれている状況を理解していない客(下) 延々続けられるババ抜き
何事もなかったかのように、あっけらかんとした顔でやって来た男は、「以前部屋探ししていて決めなかったM社の物件なんだけど、あの時の担当者から電話があって、『まだ探しているのか』と聞かれたので『今も探し(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 357 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 置かれている状況を理解していない客(中) とにかく連絡をよこさない
前号で書いた悪質滞納者の話。何とも気が進まなかったが、自分では部屋探しをする気はないので、部屋を明け渡してもらうための新たな部屋探しを当社でしなくてはならなくなった。最初の物件は申し込み後1カ月も音(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 356 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 置かれている状況を理解していない客(上) 常識のなさにあきれる
もう1年もの間、自分では全く家賃を支払っていない入居者がいる。連帯保証人は市会議員で、代わりに家賃を支払ってくれてはいるが、それでも限界があるし、そんな入居者に部屋を貸してはいられないもの。本人とも(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 355 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 老婦人の滞納家賃を立て替えた 〝1人公益法人〟の悲喜こもごも
これは、以前から何度かこちらのブログで書かせて頂いた話の、いわば続編にあたる。 ある家主さんから電話が入った。「201号室の人、家賃がこの2カ月振り込まれていないんですけど、請求して頂けませんか」との(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 354 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 不動産屋にとってありがたい言葉 交渉相手からの感謝こそ嬉しい
昨年の頭から、孤独死した入居者の後片付けやら、悪質な滞納者の契約解除による立ち退き交渉などが5件も重なっていて、滞納家賃の回収も含めて早期の解決を求める家主と、経済的にすぐ明け渡せない借主との間で相(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 353 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 5月3日付の「大言小語」にもの申す 男性の育児参加に異議あり
住宅新報が届くと、私が真っ先に読むのは「大言小語」である。住宅関連の業界紙は、どこも取材が丁寧で実に的確にテーマを掘り下げているし、「大言小語」は記者の本音や問題意識が垣間見えるから、いつも興味深く(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 352 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 売主、買主間で直接取引を勧める会社 片方の側だけに立つ姿勢は…
先日、テレビの情報番組を観ていたら、マンション購入に当たって「私はこれだけ得しました」という特集を組んでいた。それぞれが得した金額はおおむね300万円から500万円くらい。物件価格の8%に相当したりする。売(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 351 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 家主さんからのありがたい話をつぶした 喜んでくれたのだが…
うちで管理させて頂いているマンションのオーナーさんから「ちょっと、ご相談したいことがありますので、これから伺ってもよろしいでしょうか」との電話があった。何事なんだろう、と心配になったが、特に予定も入(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 350 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 これでは「福祉が自治体をつぶす」 取れるものは取れでいいのか
うちの管理物件の入居者に、問題アリの男がいる。何が問題なのかというと、国や自治体の制度を利用して「取れるものは何でも取ってやろう」という価値観なのだ。最初は東京都の就労支援制度で、それは「住む家が決(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 349 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 他人の入れ歯は見たくない 相談相手も時にはつらいよ
こちらのブログで度々登場している元ホームレスの入居者さん。仕事での事故で脳内出血を起こした後、奥さんからのDVを受け、労災が認められて支給された300万円が入った通帳だけを手に、着替えも持たず着の身着の(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 348 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 少子化問題解決に不可欠なもの 地域が温かく見守る姿勢を
当社管理のアパートの入居者から相談の電話が入った。「日曜日になると2棟のアパートの中央にある駐車場で子供がボール遊びをしてうるさいのですが…」というもの。入居者は新婚さんで、ご主人は仕事で夜遅くに帰宅(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 347 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 駐車場を探すお客さんとのやり取り 続編 〝三方五千円得〟にはならなかった
前号の駐車場探しのお客さん、当社の管理駐車場で決めたい、と言っていたのだが、空き予定となる、隣町に引っ越したお客さんが解約の予告をしてこない。それだといつ空くのか分からない。 一か八かの名案 (続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 346 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 駐車場を探すお客さんとのやり取り 失敗重ねたからこそ、夢を応援
そろそろ店を閉めようか、と思っていた頃になって駐車場を探すお客さんが来店した。服装の感じはチャラく、髪は金髪。年齢は38歳とのこと。 雰囲気的に、(うわぁ、相手したくないな)と思っていたが、話をして(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 345 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 人がよいのにも程がある家主さん続編 常に入居者のことを思いやって
こちらのブログに何度も登場している家主さんの最新の話。今はリタイアしているが、以前は大企業の取締役をしていてすこぶる優秀なご主人ではあるのだが、すこぶる人がよい家主さんでもある。外装工事をしていた期(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 344 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 それも管理会社の役割では 明らかに気配りに欠けた対応
先日、客付け業者さんの案内で当社の管理物件に申し込みをして頂いたお客さん。契約にお越しになった際にこんな話をする。私が「近くなのに、なぜ転居なさるのですか?」と聞くと、「老朽化したからなんですけど、(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 343 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 ついに孤独死したクレーマー(まとめ) 持つべきものは良き仲間たち
この、孤独死した男と、現在「契約解除」を求めて家主さんと私とで裁判を起こしている生活保護の人物は、全く行状が同じである。誰か一人だけを攻撃目標に定めて徹底的に嫌がらせを続けたり、クレームを入れること(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 342 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 ついに孤独死したクレーマー(5) そして、最期の時を迎えた
さて、そんなだから周りはみんな離れていってしまう。別れた奥さんとは泥沼裁判のあげく、接近を禁止されているし、子供にも会えない。仕事も減らされていたようだが、家賃はちゃんと振り込んできていた。それが1(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言341 賃貸現場の喜怒哀楽坂口有吉 ついに孤独死したクレーマー(4) 凄い執念と憎悪の持ち主
ある夏の日、「エアコンが壊れたから修理してもらいたい」とC氏からの電話。すぐに家主さんに連絡を取って業者を行かせたが、家に上げずに追い返したようだ。しばらくして「いつになったら直してくれるのか」と問(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言340 賃貸現場の喜怒哀楽坂口有吉 ついに孤独死したクレーマー(3) 攻撃対象が完全に私だけに
私は管理会社と入居者という関係だから縁を切ってしまうこともできない。仕方なく付き合ってはいたが、次のトラブルが起きた。 私がブログで「C型肝炎訴訟で国から出された和解案」について、「原告団の中には重(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 339 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 ついに孤独死したクレーマー(2) 友人が離れ続けていった
いろんな人の厚意にもかかわらず、そのベトナム料理店が店じまいすることになった辺りから態度が豹変する。C氏は、「私の言う通りにしないからだ。私は経営の専門家でもあるから、私の言う通りに変えていたらうま(続く)