不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜 記事一覧
不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜
賃貸業を営む坂口有吉さんが業務に役立つヒントをちりばめながら日常の出来事を綴ります。
人情深い坂口さんは、不動産業者に対する世間の評価が不当に低いこと受け、「日々の努力も知ってほしい」と、そんな願いを込めています。
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紙上ブログ 不動産屋の独り言 418 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 再婚に見た義父の心意気 亡き息子の家庭を思いやって
当社の管理物件の入居者で、奥様と小さな娘を残してご主人が自殺をしてしまった母子家庭がある。新婚当初はご主人の実家が所有しているアパートに入っていた一家。ご主人は一度就職した後で勉強をし直して一流私大(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 417 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 考え方がブレない家主の決断 事業実態見えず入室断る
もう1年以上も空室になっている部屋が2部屋あるマンション家主の話。賃貸している9部屋のうち、2部屋が長く空いているのだから相当にキツイと思われるが、家賃設定も家主がしていて、「この家賃でもいい、と言って(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言416 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 給湯器に謎の携帯電話 電気泥棒、意外な犯人は…
先日、ある家主から電話があった。「アパートの隣に住んでいる姉から、『アパートの前から警報音みたいな音が聞こえてくる』と電話があったから行ってみた。すると、外の給湯器のコンセントからプラグが外されてい(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 415 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 同業者の社長が入院していた 困ったときは「お互いさま」
私が独立する際、そして今も大変お世話になっている同業者の社長が入院していた。伝えたいことがあってその会社に電話をしたら、社員が「社長は体調を崩して休んでいます」とのこと。社員の方は、私と社長が親しく(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 414 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 ある生活保護受給者の対応(5) 隣人疑い、火種の予感も
1カ月ほどは何事もなく過ぎていたが、再び例の年配女性から電話が入った。今度は昼間の営業時間内ではあった。用件は、「アパートの周りの草がだいぶ伸びてきているのですが、草取りは誰がするのでしょうか。私が(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 413 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 ある生活保護受給者の対応(4) 抗議一転、おわびに困惑
真夜中に騒音を訴えた年配女性のその後。連帯保証人の長男にどう電話したものか悩んでいたら、その長男から電話が入った。もしかして母親から「不動産屋が管理会社としての責任を果たさなくて困っている。私の話を(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 412 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 ある生活保護受給者の対応(3) 真夜中の電話、限度超える
真夜中の午前2時25分、前回紹介した年配女性から私の携帯に電話が入った。「上の人がこんな時間に洗濯機をまわしていて、わめき声をあげている。何とかしてください」というクレーム。何とかしろ、といってもその(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 411 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 ある生活保護受給者の対応(2) 修繕後1週間、次は雨戸も
前の記事で書いた東京郊外のアパートに入居した生活保護を受けている年配女性の話。指摘された箇所はリフォーム業者に行ってもらい修理等を完了したのだが、1週間ほどして再び電話があった。「東側の大きな窓の雨(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 410 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 ある生活保護受給者の対応(1) クレームが日常茶飯事で
先日、同業者の紹介で某市の生活保護受給者の年配女性が部屋を契約した。入居前というより入居審査が通った段階から何かと注文が多かったので、会う前から苦手意識を持たされた。その女性から何件かクレームと問い(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 409 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 入居者のクレーム対応で後悔 隙間を工事、親鳥の姿も
梅雨入り前の話、貸家の入居者Aさんから「家の中に小鳥が入ってきたんで、どこかに隙間が空いているかも。見てほしい」との連絡があった。「小鳥が入ってきたことで飼い猫が暴れて家財に被害が出ているんだけど」(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言408 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 一人暮らしの老婦人が入院して 案ずる気持ちはお互い様
先日記事にした「私の顔を見るといつもあいさつもせず文句を言う老人」。その隣の貸家に入居している老婦人が入院したとのこと。娘さんから電話で連絡を受けたのだが、症状は重いようだ。ご本人は「一緒に暮らそう(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 407 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 食い違う騒音の言い分 複数の管理会社、家主の意図は
当社で家賃管理をしているアパートの家主さんから電話があった。「102号室のEさんが昨日の夜中に202号室のドアをたたいて『静かにしろよ』ってどなったらしいんです。2階の人は『音なんか出していない』と言ってい(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 406 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 サブリース会社からの営業電話 「安心」とは言うけれど…
当社の入居者募集物件に問い合わせが入った。相手は不動産会社ではなくサブリース契約の専門会社。どうもネットの空室情報を見て片っ端から電話しているような雰囲気。「お客さんがいるので案内したい」とかいうの(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 405 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 お疲れの様子のお客様 入居10年、姉の介護続けて
私の紙上ブログや本を読んで「部屋探しは是非お宅で」と言って頂くことが度々ある。その中でも特に珍しいケースがある。以前にこちらでも書いているが、新聞に載った私の本の書評を読んで出版社に「是非連絡先を教(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 404 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 法人契約の酷いドタキャン 最初は同情、2度目は…
当社と懇意にしているNPO法人がある。そこの大阪支部のスタッフが東京に転勤してくることになった。自身でインターネットなどを駆使して部屋を探し、申し込みを済ませて審査も通っていたのだが、客付け業者の対応(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 403 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 どうにも相性の悪い入居者 引っ越し立ち会いも来ず
私には5年に一人くらい、どうにも相性が悪いお客さん(入居者)がいる。特に私が何か不始末をしでかしたとか嫌なことを言ったとかいうのでなく、最初から「この人とは生理的に合わない」とでもいうかのように毛嫌い(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言402 賃貸現場の喜怒哀楽坂口有吉 当社が管理を下ろされて…続編 自分の首を絞めることにも
当社で管理していた時には6万円で入居者の募集をしていたが、新しい管理会社に代わってもしばらく入居者は決まらず、3月中の申し込みという条件付きでの期間限定家賃で5万3000円になり、それでも決まらず、4月中の(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 401 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 当社が管理を下ろされて… 値下げを認めさせた会社
お恥ずかしい話だが、20年以上も当社で管理させて頂いていたアパートの管理を昨年末に切られてしまった。二部屋が空室になって、それを半年たっても決められなかったから、というのが一番の理由。次いで、私がブロ(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 400 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 真面目すぎるゆえの老婦人の苦悩 もう十分責任は果たしました
以前こちらのブログでも書いた入居者のその後の話。今のアパートに入居する際も事情があって契約金が用意できず、2人の息子さんにも頼むことができず八方ふさがりになっていた。このままでは部屋を借りることがで(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 399 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 会う度に大声で文句を言う入居者 あいさつもしないで
我が家から店に向かう途中に平屋の貸家がある。そこに入居中の高齢男性が私の顔を見て話しかけてきた。「これ、どうにかしろよ。切れちゃってんだよ」と私を家の横に導く。上のほうを指差して、「何カ所も切れちゃ(続く)