不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜 記事一覧
不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜
賃貸業を営む坂口有吉さんが業務に役立つヒントをちりばめながら日常の出来事を綴ります。
人情深い坂口さんは、不動産業者に対する世間の評価が不当に低いこと受け、「日々の努力も知ってほしい」と、そんな願いを込めています。
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紙上ブログ不動産屋の独り言438 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 勝手なことを言う弱者 自ら鍵交換した挙げ句…
率直に言って、障害があって生活保護を受けている入居者は大きく3通りに分けられると思う。高齢で身寄りもなく働くこともできない人、身体に障害のある人、そして、精神疾患で他の人と十分なコミュニケーションが(続く) -
何ともケチくさい話ではないか 退去後、自主契約の費用巡って 紙上ブログ 不動産屋の独り言 437 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉
退去して1カ月ほど経っている家族の奥さんが店にやってきた。敷金の清算も済んでいるし、内容的にも特に問題はなかったはず。何の用だろう、と不思議に思った。ちょうど来客中で商談の最中だったので、中に入って(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言436 賃貸現場の喜怒哀楽坂口有吉 元官僚の傲慢さにあきれる 更新通知の度に訪問命令
旧通産省に勤めていた元官僚が、退職後に当社が管理するマンションを夫婦で借りていた。だが、2年に一度の更新通知を送る度に不愉快な思いをさせられていた。 通知書には「契約のためのご来店日時をお知らせくだ(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言435 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 水漏れ被害で1カ月避難が必要 「その家賃、払うべきか」
娘から電話があった。「私の店のお客さんがアパートを借りていて、2階の人が水漏れを起こしてしまった。修理のために1カ月くらいアパートを出なくてはならなくて、その間のアパートの契約金や家賃は保険で出るみた(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言434 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 対照的な家賃滞納者 信頼・努力が大きな差に
二人の対照的な家賃滞納者がいる。一人は、多摩地域の古い1DKのアパートに入居している独身男性。和風レストランや居酒屋の調理師として生計を立てていて、私とは20年以上の付き合い。以前は結婚していて当社管理(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言433 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 「金に汚いと得することはない」 度重なる文句、家主は退去望むが
以前もこのブログに書いた「金に執着する入居者」のその後の話。駐車場付きの戸建てを借りていたその入居者。車を所有していないので駐車場料金は加算せず貸していたが、業者が外装工事をする際、「この辺りは駐車(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言432 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 家賃債務保証業者登録制度に思う 法整備こそ重要ではないか
家賃債務保証業者の登録が始まったようだが、私は現状のままでは2011年から始まった賃貸住宅管理業者登録制度と同様に成果は上がらないのでは、と見ている。仮に私が保証会社のトップであっても登録はしない。それ(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言431 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 当たり前の理屈が通らない家主 入居更新のため〝家賃差〟是正を
相場的に家賃が高めになったアパートがある。4室しかないのだが、入退去の時期の差によって家賃にもバラつきが出てきた。管理会社としては、できるだけ不公平がないように調整したいもの。なぜなら今の世の中、空(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言430 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 おとり広告の業者処分に思う 商売継続の敵、〝退場〟願う
先日、新聞報道で「おとり広告」により全国で42社が処分されたと知った。おとり広告とされるものは、(1)実際にはない物件(架空の物件)、(2)既に契約が完了していて空いていない部屋、(3)貸す気がない物件の3種類に(続く) -
全室一斉1万円の家賃値下げ 〝明るさの代償〟として 紙上ブログ 不動産屋の独り言 429 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉
当社で管理している3階建てのマンションの家賃を、全室一斉に1万円値下げした。相場的に見て高かったからではない。同じマンション内で自殺や猟奇事件が起きたということでもない。 では、どうしてそんなことに(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 428 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 退去時のずさんな対応 「同業者で、それはない」
多摩郊外のアパートの入居者から退去の連絡があった。入居していたのは同業者の50代の独身男性。犬を飼っていて、以前に部屋の中の様子を見たときには相当散らかっていて、「これは退去の際にもめるだろうな」と覚(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 427 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 座間の殺人事件に思う アパートの〝その後〟気がかり
座間のワンルームアパートで、女性8人と男性1人の頭部が発見されて、その部屋に住む若い男が逮捕されたが、こういうのは他人事ではない。長く不動産賃貸仲介管理の仕事をしていると、いつかは巻き込まれることにな(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 426 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 入居者が明かした裏話 不正を恥じ、清く働く
長いことこの商売をしていると、商売とは関係ないが、お客様から驚くような話を聞くことがある。余計なことを暴露すると、大げさな話でなく「私の命が危ない」なんてこともあるかもしれないが書いておきたい。うち(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 425 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 家主が了解してくれず… 内諾覆され、信用傷つく
当社の入居者募集物件に申し込みが入った。若い女性で、猫を2匹飼っていて、ワケあって生活保護を受けている。客付け業者が当社まで本人を連れてきてくれたが、私からすれば何の問題もないと思われた。事前に家主(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言424 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 これが「安目を売る」ということ 会員制レストランに誘って…
私の旅仲間である女性Aさんをランチに誘った。「めったには入れない特別なレストランがあるのですが、よろしければ一緒に行きませんか」。その店というのは、東京ディズニーランドの中にある、知る人ぞ知る会員制(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 423 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 入居者である独身女性の相談 「3人暮らしに誘われたが…」
数カ月前に、入居者のAさんからお客さんを紹介して頂いた。隣町で喫茶店を経営している男性(Bさん)と、一緒に店を切り盛りしている交際中の女性(Cさん)が暮らすための部屋探しの依頼。私と紹介者のAさんはもう10年(続く) -
風呂なし物件に住む青年が引っ越し 真面目さに好感、幸せ願う 紙上ブログ 不動産屋の独り言 422 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉
当社の風呂なし物件に8年ほど入居していた青年Hさんの引っ越しに立ち会ってきた。その青年、度々家賃を滞納していて、私が督促をして何度かまとめて振り込んでもらったことがある。私の場合、毎月きちんと家賃を振(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言421 賃貸現場の喜怒哀楽坂口有吉 とことん優しい家主さん 仏のような対応に驚嘆
再三、こちらの紙上ブログに登場している温かな人柄の家主さん。最近はこんなこともあった。この家主さんの貸家の入居者募集をしていたのだが、特に相場より家賃が高いわけでもないのに2カ月ほど決まらなかった。(続く) -
短期の賃貸を隠して契約 不誠実は、客か業者か 紙上ブログ 不動産屋の独り言420 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉
当社の入居者募集物件に申し込みが入った。今住んでいるアパートが老朽化して立ち退きになるという。審査もすんなり通っていたが、ある業者から電話があった。「今、そちらの物件で申し込みをしているSさんですが(続く) -
無いほうがよかったお礼 気遣いはTPOに応じて 紙上ブログ 不動産屋の独り言419 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉
うちの店はお客様から何かのお礼で菓子折りをいただくことが多い。普段もだし、引っ越しの立ち会い時でも「お世話になりました」といただいたりする。それはとてもあり難いことだが、正直なところ悲鳴を上げている(続く)