不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜 記事一覧
不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜
賃貸業を営む坂口有吉さんが業務に役立つヒントをちりばめながら日常の出来事を綴ります。
人情深い坂口さんは、不動産業者に対する世間の評価が不当に低いこと受け、「日々の努力も知ってほしい」と、そんな願いを込めています。
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紙上ブログ 不動産屋の独り言 318 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 先に確認すべきと思うが…… 「楽器演奏可」部屋探し難航
関西から転勤してきた男性が飛び込みで来店した。「楽器が演奏できる部屋を紹介してほしい」とのこと。 楽器といってもピアノとか管楽器、打楽器ではなくギターである。フォークギターやエレキギターなどを個人(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 317 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 社会福祉協議会が連れてきた客 条件厳しく部屋探し断念
某市の社会福祉協議会から連絡があり、「条件の厳しい高齢者の部屋探しをお願いしたいのですが…」とのこと。社会福祉協議会は福祉のお世話になっていて条件が厳しい人の部屋探しに協力する不動産業者をあらかじめ(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 316 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 契約途中の家賃交渉の依頼 ちょっとセコ過ぎやしませんか
ある貸家の入居者から契約途中での家賃交渉を依頼された。 最初から「家賃を値引きしてくれるよう交渉してほしい」と言われたわけでなく、「現在、家を買おうと思っていて何件か見て回っている。子供が一人独立(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 315 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 経営悪化で方針変更か そんな業者じゃなかったのに…
退去後、数カ月間も次の入居者が決まらなかった物件があった。駅からも近く、室内はとてもキレイにリフォームされていて、温水洗浄便座も付けて、2DKの部屋には2台もエアコンが付いている。ペットも可だし、駐車場(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 314 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 不動産屋にできるささやかな社会貢献 利益にはならないけれど
夕方4時半頃、外出から戻ると、ウインドーの貼紙広告を見ている中年女性がいた。近付くと、見ていたのは私が貼りだしている「部屋探し10カ条」と「部屋探しの秘訣」だった。引っ込み思案な雰囲気が漂っていたので(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言313 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 生保レディが研修生を連れてきた 食えないオヤジに退散の巻
店番をしていたら、そっとドアが開く。2人連れの女性で、何かの営業だろうな、というのはすぐに分かった。1人は30代半ば、もう1人は70歳近くと思われた。その組み合わせだと、地元の商工会か宗教の勧誘かな、と思(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 312 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 本音ではお断りしたいお客さん 管理会社もつらい稼業だよ
当社管理で入居者募集中のマンションに申し込みが入った。 仲良くしている同業者さんが案内してくださったのだが、1階の部屋で目の前に3階建てのマンションが建っているから日当たりはイマイチ。家主さんは人(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 311 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 わずか3000円をケチった? せっかくのサービスと思ったが…
東京ディズニーランドにある秘密の会員制レストラン「クラブ33」というのをご存じだろうか。一般には馴染みがないが、ディズニーファンにとっては知る人ぞ知る憧れのレストランである。そこで食事するためには会員(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 310 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 突然の連帯保証人の降板 家主の人柄に救われる
多摩郊外で入居者を募集していたアパートに中年姉妹から申し込みが入った。他社からの紹介で決まったのだが、用があって電話すると、とても腰が低くて感じがよい。ご両親は既に亡くなっていて、適当な連帯保証人が(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 309 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 長い空室でも何もしない家主 物件のウリだけでは…
何室かの空室の入居者募集をしていて不思議に思うことがある。家主さんが遠くにお住まいというのならいざ知らず、同じ敷地に住んでいながら、一度も空気の入れ替えをしてなかったり、ドアポストの内側、つまりドア(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 308 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 入居申込者につかれたウソ 化粧の濃さ、まるで別人
長く空いていたマンションの一室にようやく申し込みが入ってきた。仲良くしている同業者さんからの申し込みだった。 なんでも、若い友人同士の女性2人のルームシェアとかで、2人ともそれぞれに将来の夢があって(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 307 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 入居者からの電球交換依頼 〝売った恩〟生かして対応
当社の管理物件に、二人の自閉症の男性が入居しているが、これはそのうちの一人の話。ある休日に私の携帯が鳴った。 出てみると、「アパートのお風呂の電球が切れてしまったのですが、どうしたらいいですか?」と(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 306 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 知りたくない秘密を知ってしまった さては〝特殊関係人〟!?
某病院の院長先生がたまたまマンションの一室を所有していて、その部屋の賃貸管理をしているのだが、先日、更新を迎えた。1カ月以上前に更新通知を送っていたが、いつ伺うとの連絡もなく、何度電話しても留守電に(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 305 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 明暗分かれるタイプ正反対の家主さん どちらが得か、言わずもがな
入居者募集をしていると、管理会社からすれば家主さんは大きく二つのタイプに分かれる。 なかなか決まらなくてもうるさく言わない家主さんと、「まだ決まらないのか」と文句を言ってくる家主さんである。(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 304 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 契約の取れない新卒営業マン 当社はもう用なしか…
春になると、新卒で採用されたいろんな企業の営業マンが、当社のような小さな店にも飛び込みでやって来る。駅前から全部の店や会社に飛び込むよう言われているのだろうが、私も経験しているのでその辛さはよく分か(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 303 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 様々な注文を付ける業者 断りたいと思っていたら…
休みにくつろいでいたら携帯が鳴る。大手業者から物件の有無の問い合わせで、「これから案内したい」とのこと。 現地対応になっているキーBOXの暗証番号を教えて待つことしばし。再び電話があったのだが…、考え(続く) -
紙上ブログ不 動産屋の独り言 302 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 それほど悪事はしてこなかったが… 〝苦手〟の歯医者で腑に落ちず
珍しく不動産の仕事とは全く関係ない話を紹介したいと思う。先日、同業者さんに徒歩で訪問する途中、私の目の前で自転車に乗ったお年寄りが横転してしまった。お年寄りは仰向けに倒れていて、亀が背中を下にして起(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 301 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 消費者への利益情報など多いが 非常識で「甘い」考えも
店番をしていると、30歳くらいの男性が来店した。ウインドーに張ってある広告を見たようで、「そこに張ってある〇〇っていう部屋の初期費用はどれくらい必要ですか?」と聞く。 ということは、初期費用の用意が乏(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 300 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 開業当初から付き合いのある顧客 引退のお祝いにお酒でも
私がこの道に入って26年。当初からずっとお付き合いしている元会社経営者の話。借りていただいていたのは事務所で、そのアパートを建てた時から2DKを2部屋ぶち抜きで契約していて、駐車場も全部借りていただいてい(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 299 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 なぜ当社に来たか分からない男 家にまで迫ってきた危険…
以前に紹介した、なぜ当社に部屋探しに来たのか不審に思っていた70歳男性の素性が分かった。 当社は不動産屋なのだから、客が部屋探しに来るのは当たり前のこと。それを不審がっているほうが本来ならおかしい話(続く)