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NTTアーバンソリュ総合研など実証実験 ビル内の生ごみを再資源化

 NTTアーバンソリューションズ総合研究所(東京都千代田区)とkomham(札幌市厚別区)は7月24日、東京都港区の複合施設「品川シーズンテラス」で、次世代生ごみ処理機「スマートコンポスト」を試験導入し、施設内で発生する生ごみから完全な循環利用形態を図る実証実験を始めると発表した。期間は7月28日から約1カ月間。都市型施設における持続可能な資源循環の実現を目指す。同実証は、東京都のスマートサービス実装促進事業「Be Smart Tokyo」に採択されたプロジェクトであり、スマートサービス実装促進事業者のCIC Instituteの支援を受けている。

 同総研は、ごみを「新たな資源」と捉え、ビル内での有効活用を検討している。「品川シーズンテラス」では、環境配慮型ビルとしての設計・運用に加え、地域との連携など多角的な環境施策を推進しているという。低層階にはバラエティに富んだ飲食店舗を配置しており、特に高層棟のオフィスワーカーや近隣からの来訪者のランチ需要に対応しているが、それに伴う生ごみの排出は避けられないものになっている。

 今回の実証では、ランチ運営で発生する弁当由来の生ごみを、komhamが開発したご「スマートコンポスト」で処理し、施設内での循環利用を試みる。処理後に生成される堆肥は、品川シーズンテラスエリアマネジメントの取り組みと連携し、施設内のホップ栽培や緑地に活用。コミュニティの形成や環境意識の醸成に資する活動へと展開していく。また、将来的な廃プラスチック対策にむけて、生分解性プラスチック袋の分解処理について実証する。