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運転者のアルコールチェック義務で自動システム化を パイオニア

 パイオニア(東京都文京区)は、2022年4月の道路交通法施行規則改正で白ナンバー車両にも義務化されたアルコールチェックに合わせ、同社が同年9月28日に提供を始めるアルコール検知器連携機能「スリーゼロ for ビークルアシスト」を解説するセミナーを開催し、ウェブで配信した。
同社は運行管理サービス「ビークルアシスト」を提供しており、このオプションとして、シャープのグループ会社AIoTクラウド(東京都江東区)が提供するアルコールチェック管理サービス「スリーゼロ」を付加できるようにした。
 当日のセミナーで、パイオニア・モビリティサービスカンパニー・カスタマーサクセス&マーケティング部マーケティングマネージャーの大野耕平氏は、「当社調査では改正規則の認知度が低いとみられるが、アルコールチェックで検知器を使う確認は10月の予定が無期延期となったものの、規則改正による運転前後の目視確認や記録の1年保存などは義務付けられている。企業の安全運転管理者の業務の拡大となり、早朝や深夜、運転者の出社・帰社時間のずれなど、その業務負担でのワークライフバランスや、適切で入力の手間なく簡便な管理方法を考慮すると、複数拠点の情報を一元管理もできるシステム化が理想的で有効な選択肢になる」と説明した。
 同・コマーシャル営業部テリトリー営業課課長の津村愛彦氏は、クラウド型の運行管理サービスについて、「日報の作成や集計を自動化し、そのデータを活用して車検や車両整備時期を把握しやすい。ドライブレコーダーで最適な訪問ルートの選定も指示できる。また、急ハンドルなどリアルタイムに動態を確認でき、管理者が音声で運転者に注意喚起することで安全運転意識を向上させられる。不用意な事故は企業イメージを損ないかねず、システム化によってリスクを防げる」と解説した。
 また、AIoTクラウド・プロダクトマネージメントチーム・シニアプロダクトマネージャーの宇徳浩二氏は、アルコールチェック管理サービスについて、「従業員へのルールの口頭などでの徹底は難しいが、システム化することで分かりやすく、確認の抜けや漏れを防ぎ、簡便にルールを守れる。毎日続けられ、それが習慣となり、安全運転意識の向上につながる」と指摘した。