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広告企画 2023グッドデザイン賞 デザインで変わる住まい (下) シマダアセットパートナーズ(株) 「グランアセット赤堤」「シモキタハウス」 シマダグループは2作品受賞10年連続受賞 累計25作品

 シマダグループでは、高密度な住宅地に建つワンルーム主体の賃貸住宅「グランアセット赤堤(RC造)」と、「シモキタハウス(木造)」の2作品が選ばれた。同社では、グッドデザイン賞を「デザインを言語化するためのトレーニング」と位置付けている。

グランアセット赤堤 鉄筋コンクリート造3階建て20戸

 「グランアセット赤堤」は、都心部の低層住宅街に建つワンルーム主体の全20戸の共同住宅として計画。横長の敷地形状で短辺が接道しており、四方を住宅とアパートに囲まれている。明るく風通しの良い外部空間と、各住居の居住性を確保するため、建物外壁をひだ状に折り曲げ、建物ボリュームを分節することで、周辺にも明るさを提供し、美しい街並みに寄与している。外壁をひだ状に折り曲げる構造体や、コンクリート打ち放しの型枠にOSBを使用した珍しい表情の仕上げでは、木造では実現が難しく、RC造ならではの特性をデザインに取り入れた。

 また、彫を深く強調するため、サッシを通常よりも外壁の内側に設置し、更にサッシの色(黒色)に合わせて外壁を黒く塗装している。それぞれ、無機質なデザインになりがちな部分への工夫と、奥行きのある重厚感を両立させるためのひと手間である。

 収益性を追求すると、いわゆる短冊切の住戸が並んだ、既視感のある建物になってしまう。同社として計画する際に心掛けていることは、「他社にない魅力的な価値を創造しているか」、「徹底的な利用者目線で考えられているか」ということ。敷地の周辺環境を観察し、視線の抜け(今回は近傍の赤松公園への眺望)やプライバシーのコントロールを図りながらも、訴求力のある建物デザインを意識している。

 今回の2作品を加え、累計25作品、目標としてきた10年連続受賞を達成できた。社会の情勢が変化し続ける中、シマダグループとしても変化を楽しみながら新しい価値を創造し続けたいと思っている。

シモキタハウス 木造3階建て 共同住宅

 「シモキタハウス」の敷地周辺は近接して住宅が建っており、各階で陽当たりや通風など室内環境がずいぶん異なることが予想された。それらを別の住戸とするよりも、適切に組み合わせて1つの住戸としたほうが、明暗の両方を空間の質として同等に生かせると考えた。それぞれの住空間が豊かになるだけでなく、全体の資産価値を高められた。