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NTTコミュニケーションズ 〝エッジ〟コンピューティング 遅延抑えて迅速処理 

 NTTコミュニケーションズ(東京都千代田区)は、IoTを通じたデータ利活用の可能性を更に広げる、月額定額制のエッジコンピューティングサービス『SDPF Edge』の提供を1月18日に開始した。クラウドサービスと違い、データを現場で収集するIoT機器など、ネットワークの末端に位置している端末(エッジ)に近いエリアの位置にサーバを分散して配置する。大容量データでも処理でき、リアルタイムの即時性を確保して通信量の削減などに期待できる。

 各端末で生成するデータを無制限にクラウド内に転送すると、通信量が増大してしまう。一方、分散処理型コンピューティングモデル「エッジコンピューティング」は、データを送り出す側のエッジ(現場端末)上でデータを整形・変換して集約する特徴を持つ。ネットワークを介さない形式のために通信速度の遅延を抑え、データをすぐに処理できるという。同社は、不具合時の現地駆け付けのサーバ交換の維持管理やセキュリティ対策、遠隔復旧作業の運用業務にも対応する。導入企業は特別に運用のノウハウや人材を確保する必要がない。

 同日開催の説明会で、同社エバンジェリストの林雅之氏は、「社会状況の変化で、クラウドに蓄積するデータ量と共にアクセス量も増大し、遅延が発生。従来よりもデータ処理の即時性の必要な場面も増えた。より現場に近い環境でデータを処理するエッジコンピューティングのニーズが高まっている」と解説した。