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大言小語 生き方見つける秋

 緊急事態宣言の全面解除後、一気に季節が進んだ。秋といえば読書の秋、スポーツの秋、食欲の秋、芸術の秋など実にいろいろある。夏の暑さも過ぎ去り、何をするにも過ごしやすい気候だ。資格試験が秋に集中しているのもそのためだろうか。

 ▼10月17日に宅地建物取引士試験が実施された。昨年に比べて難易度が上がったとの声も聞く。難関を突破し、新しく宅建士になる人たちには、この業界が国民から信頼され、頼られる業界になるよう努力してほしい。今年は賃貸管理業界を代表する「賃貸不動産経営管理士」が国家資格としてスタートする。新たな士業への期待も大きい。

 ▼今年は「コロナ収束の秋」にもなってほしい。コロナは働き方や住まいのあり方にも様々な影響をもたらした。不動産業界で働く人たちにも、多少なりとも心境の変化をもたらしたのではないか。これまで通りのやり方でよいのだろうか。もっと顧客の気持ちに寄り添うべきではないか、など思いをめぐらせた人も多いだろう。

 ▼コロナは、働く人だけでなくすべての人に対して「自分のあり方改革」を迫ったように思う。著名人がコロナで急に命を落とし、人生の大切さに気付かせてくれたことも大きい。幸いなことに日本では今、コロナが収束し始めている。外に出て澄んだ秋空を眺めることもできる。今年の秋は、自分の「新しい生き方を見つける秋」と思いたい。