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ゴール設定が重要に セミナー・不動産企業によるDX推進

 不動産テック関連のイタンジ(東京都港区)、WealthPark(東京都渋谷区)、スペースリー(東京都渋谷区)、不動産テック協会(東京都港区)、リーウェイズ(東京都渋谷区)は、『DX推進の苦労と解決法』と題し、不動産分野の収益アップを考えるセミナーを9月6日に開催し、ウェブで配信した。

 WealthParkの山地壮太氏は、「知識や情報、先導役のDX人材が不足し、企業規模が大きくなるほどその課題を感じている。DXの注目度が非常に高まっているものの、現実の業務への〝落とし込み〟に苦労する姿が見られる」と説明した。

 各社の提供サービス分野の観点で、イタンジ(賃貸管理)の増田直大氏、WealthPark(資産管理)の鳥谷拓真氏、リーウェイズ(査定分析)の巻口成憲氏(不動産テック協会代表理事)、スペースリー(VR・IoT)の藤原基己氏の各登壇者が見解を述べ、「DXは〝見える化〟や判断、行動で、ビジネススピードを加速させていく。業務目線から〝企業組織全体〟へ、スピードから〝顧客体験価値〟へ議論が進展し、それらの変容は〝不可逆〟になってきた。それにどう応えるのかが、差別化の源泉になる」と指摘した。DXの推進で、「商流の川上と川下が逆転する現象もある。何を電子化して、業務の遂行方法をどのように見直し、全体をどう変革させていくのかを深く考えれば、より少ない動きで高い効果を得られる」と解説した。

 不動産会社の現場の目線から、吉田宏氏(SUMiTAS)、藤井智大氏(福徳不動産)、朝倉裕輔氏(ナミキ)、平塚怜氏(アンビション・エージェンシー)、鈴木隆大氏(同)の各登壇者は、「現場任せでは浸透しない。目的やビジョンを共有する。リーダーが強い意志を持ち、率先して推進する。ゴールの設定が重要になる」と指摘した。