知って得する建物の豆知識 記事一覧
-
知って得する建物の豆知識 365 大壁と真壁 主流は大壁、木造ブームで真壁も増加
木造の構造方式には「大壁(おおかべ)構造」と「真壁(しんかべ)構造」があります。大壁構造は現在もっとも普及している木構造で、柱や梁などの構造部材を下地材や仕上げ材で上張りした構造です。外部から構造部材を(続く) -
知って得する建物の豆知識 364 モダンデザインと日本 明治政府が派遣した造船技術者の文物
最近は景気の低迷や底なしの円安、先進国だけでなく中国、韓国にも劣る技術力の低下及び遅滞、電気自動車への出遅れなどがマスコミを通じて連日伝えられ、多くの日本人は自信喪失気味です。それを払拭するつもりか(続く) -
知って得する建物の豆知識 363 昭和レトロな工事現場 ドラム缶の焚き火台、終日ラジオが流れ
筆者が若かりし頃、昭和30年代の工事現場は現在とは全く異なるものでした。現在はタッカーの音がたまに聞こえるだけで、後は電動ドリルの低い「ウィーン」という音が聞こえる程度。路上駐車の車もなく、パッと見た(続く) -
知って得する建物の豆知識 362 GRCとヘンプクリート 新素材、一気にブレイクの可能性も
GRC(Glass fiber Reinforced Cement)とは、鉄筋を必要としない新しいコンクリート製品です。耐アルカリガラス繊維で補強したセメント製品として、1965年代後半から実用化されたもので、内外装材や建築用装飾部材等(続く) -
知って得する建物の豆知識 361 混 構 造 木造とRC造、それぞれの良さを
建物の構造には大きく分けて木造(W造)、鉄筋コンクリート造(RC造)、そして鉄骨造(S造)があり、それぞれメリット・デメリットがあります。今回は構造方式の良いとこ取りを狙った混構造について述べてみます。 コ(続く) -
知って得する建物の豆知識 360 バルコニー・ベランダ・テラス 混同しやすいので注意を
不動産販売の現場でバルコニー・ベランダ・テラスを混同しているセールスをよく見かけます。一般ユーザーも混同している方があり、話が噛み合わないケースも少なからず見受けられます。 まず、バルコニー(Balcon(続く) -
知って得する建物の豆知識 359 車 中 泊 キャンパーから発想した住宅に可能性
キャンピングカーはピンからキリまであり、軽自動車を改造した小さなものから内部にフェラーリが入るようなガレージを持つ、数億円するようなラグジュアリーキャンピングカーまで、実に様々あります。ラグジュアリ(続く) -
知って得する建物の豆知識 358 木 場 江戸時代から木材加工・流通拠点
江戸や大阪、尾張など多くの歴史的な都市は大きな湾に望み、河川などの水運に恵まれています。例えば徳川家康が江戸幕府を構想したのは、莫大に使用される木材供給の可能性を確信したからだとされます。その確信は(続く) -
知って得する建物の豆知識 357 現場の工場化と多能工 〝腕のよい大工〟の資質変化
セキスイハイムやトヨタホームに代表されるユニット住宅の工法はモジュラーハウス、ユニット工法と呼ばれます。建物を複数の独立した「モジュール」や「ユニット」に分割して工場で生産し、それらを現場で組み合わ(続く) -
知って得する建物の豆知識 356 中古物件のチェック法 その2 全部屋を複数角度から撮影
前回に引き続き中古住宅物件をどのように見るかというポイントについてです。内壁を叩いてみて濁った音や浮いた音が聞こえる場合は、下地の腐りや壁の浮き上がりが考えられます。サッシの下部は結露水が滞留しやす(続く) -
知って得する建物の豆知識 355 中古物件のチェック法 その1 調査点は多いがしっかりと
中古住宅の売買に遭遇したときに、その物件をどのように見るかというポイントです。まずは地盤の良し悪しの推定です。物件の周辺を見回し、道路の波打ち状態や排水溝の歪みなどを確認します。併せて、擁壁のブロッ(続く) -
知って得する建物の豆知識 354 地盤調査 適材適所の方法で
最近では、地盤の強度を担保する地盤調査が広い範囲で採用されるようになりました。地盤調査には多くの種類がありますが、それぞれ得意不得意があり、適材適所な調査方法が必要です。 「標準貫入試験」はいわ(続く) -
知って得する建物の豆知識 353 諺と建築デザイン 時間の洗礼に勝てるか
原動力は功名心 建築デザインは、建築家の思想や美意識、造形哲学、社会認識などに根差しているのはもちろんですが、その原動力の大きな部分を占めるのは功名心、という建築家も少なくありません。その代表格がレム(続く) -
知って得する建物の豆知識 352 建築家・磯崎新 帰還不能点を過ぎた地球への思い
磯崎新さん(1931年生)が昨年末に91歳で亡くなられました。生まれは大分県大分市、学生時代から熟年までは東京、晩年になって沖縄に居を移されていました。磯崎さんが亡くなったことを多くのマスコミが報道していま(続く) -
知って得する建物の豆知識 351 コンパネ・合板・ベニヤ 一般人には区別がつかず
建築現場では職人が「コンパネ」「合板」「ベニア」などを区別して言いますが、一般の方は、どれもベニヤ板で総称できるのではないかと思われているようです。しかし、ホームセンターですら「コンパネ・合板・ベニ(続く) -
知って得する建物の豆知識 350 マキシマリズム 現場に混沌を生み出す
Web上のPinterestをご存じでしょうか。サンフランシスコに本拠を置くPinterest社が運営・管理する歴史のある写真共有サービスです。ユーザーはテーマ別の画像コレクションを作成・管理できます。また、他のユーザ(続く) -
知って得する建物の豆知識 349 地産地消の住まい その土地の気候に合ったデザインこそ
その土地で採れたものをその土地で消費する、食物の「地産地消」はテレビやSNSで盛んに宣伝された結果、身近な消費行動の一つになっています。木材はその土地で育った木が、その土地では一番強いと言われます。そ(続く) -
知って得する建物の豆知識 348 3Dプリンター建築 コスト減で環境にも優しい
最近は、DIYのちょっとした部品や工作物はデスクトップ型の3Dプリンターで用が足りるようになってきました。先日も、イタリア製の照明器具の樹脂部品が経年劣化で破損しましたが、CAD+3Dソフトで図面を書いてSTLフ(続く) -
知って得する建物の豆知識 347 煉瓦の歴史 品質との闘いに負けた
建築と建築材料には密接な関係があり、現在のように流通が発達していない時代にあっては、森林に恵まれた地域では木造技術が発達し、石材しかないような地域では石造建築が発達しました。煉瓦発祥の地とされるエジ(続く) -
知って得する建物の豆知識 346 レジリエンス住宅 最強の〝全部入り〟
近年は気象の振れ幅が大きく、気温や雨量、積雪、突風、高潮などがその地域の記録にないような歴史的数値を示すようになってきました。これは日本だけでなく、米国や欧州、南米など地球全体に起きている現象です。(続く)