知って得する建物の豆知識 記事一覧
-
知って得する建物の豆知識 280 住まいとSDGs 自治体の取り組みに物足りなさも
最近はSDGs(エスディージーズ)という言葉を各所で見ますが、これは「Sustainable Development Goals」すなわち「持続可能な開発目標」という意味です。あえて、小文字のsが付いているのは開発目標17個のうち、何か(続く) -
知って得する建物の豆知識 279 構 造 家 もっと評価されるべき存在
先日、友人からちょっとした相談を受けました。友人の息子さんは一流国立大学の工学部建築課程に入学して、この春2年生になり進路を確定しないといけないのですが、文系の父親とは将来のことなど話し合う気はない(続く) -
知って得する建物の豆知識 278 建築鑑賞術(インテリア編) ストーリーの流れをつかめ
一昔前のインテリアコーディネーションはカラーコーディネーションが主体でした。ホワイトでまとめる、ベージュでまとめるという具合に全体のカラートーンを決め、そこにポイントカラーを配するのが王道でした。次(続く) -
知って得する建物の豆知識 277 建築鑑賞術(外観編) 「気持ちが良いか」で判断
出張や旅行、身近なところでは散歩などで有名建築物を目にする機会は多いと思います。また、最近では建築家が設計した住宅などの見学会やオープンハウスも盛んに行われています。建築の鑑賞には多くの要素があり、(続く) -
知って得する建物の豆知識 276 アスプルンド 見る者を圧倒するデザイン
台湾の事業家で欧米の厨房機器などを輸入・販売していた呉清友は、1989年に大型書店チェーン「誠品書店」を発足させました。ネットに押され、衰退産業に見える書店に「創造の場」を付加させたのが誠品書店のコンセ(続く) -
知って得する建物の豆知識 275 誘発目地 わざと力を逃がす工夫
建築物を見るときの鑑賞法の一つとして「ディテール(部材の納まり)に神が宿る」ので「ディテールを見よ」という意見があります。華やかな空間や高価な仕上げ材にではなく、ディテールにこそデザインの本質があると(続く) -
知って得する建物の豆知識 274 モリスの法則 今も生きる〝誠実思想〟
最近、女性向けの販促資料を作成したのですが、誌面に英国のデザイナー、ウィリアム・モリスの壁紙を使用したところ、思いのほか好評を博しました。若い主婦層などを中心にして、ウィリアム・モリス(1834~1896)の(続く) -
知って得する建物の豆知識 273 河岸段丘 台風19号で判明した地勢的環境
大岡昇平の小説『武蔵野夫人』には「ハケ」についての描写が出てきます。ハケとは、崖地形、丘陵、山地の段差部を表す古語です。国分寺崖線(がいせん)や立川崖線など、武蔵野台地の崖線を解説する際にもよく聞かれ(続く) -
知って得する建物の豆知識 272 踊り場 転落事故防止のため
先日、在京テレビ局から取材要請がありました。内容はNHKの人気番組「チコちゃんに叱られる」と同系統の番組で、建築の素人が疑問に思うことを、専門家が答えるというものです。その質問がちょっと面白かったので(続く) -
知って得する建物の豆知識 271 アプローチ 効果的な視線誘導を意識
住宅の建築を考える場合、間取りや外観にはこだわっても、外構まで神経を使う人は多くありません。しかし、住まいはエクステリアまで含めたデザインがあってこそ、完成したものになります。特に玄関周りは重要な演(続く) -
知って得する建物の豆知識 270 ブリーズ・ソレイユとペリメーター 温熱環境の更なる進化を
「ブリーズ・ソレイユ(Brise-soleil)」は、フランス語のBrise=砕く・soleil=日射の意味で、具体的には「建築躯体としての日除け」のことです。ブリーズ・ソレイユを日本に知らしめたのはフランスの建築家ル・コル(続く) -
知って得する建物の豆知識 269 作庭の歴史 権勢を示す手段にも
筆者は毎朝散歩をしていますが、この炎天下でも剪定や植え替えなど、庭の手入れに庭師が入っている住宅が少なくありません。立ち話しをした庭師によれば、気をつけていても一夏に三回くらいは熱中症で倒れ、数回は(続く) -
知って得する建物の豆知識 268 風突(ふうとつ)とバードギール 風の気持ちで通り道を考える
先日、目黒区美術館で開催されている「『太田喜二郎と藤井厚二』~日本の光を追い求めた画家と建築家」(会期=7月13日~9月8日)に出かけてきました。画家の太田喜二郎は点描表現や印象派を日本にもたらした画家とし(続く) -
知って得する建物の豆知識 267 ユニット住宅 フリープラン化進む
住宅の工法を比較する場合、工業化住宅と在来工法という切り口があります。工業化住宅ではその住宅に必要な構造材や部品が工場生産されることで、一定の品質と量産効果による低価格が維持されます。しかし、量産を(続く) -
知って得する建物の豆知識 266 七五三と破 あえて不完全にする日本の美
西欧における美の比率は黄金比をベースに「5.4・3」という関係がよく使われます。黄金比は、正五角形で言えば辺の一つaと対角線bの比率で、b=1としたときa=0.618になります。この比率1対0.618の長方形は安定して美(続く) -
知って得する建物の豆知識 265 知っておきたい椅子三脚 インテリアの方向性を左右
かつての不動産業は土地や建物だけを販売する考え方が主流でしたが、現在ではクライアントのライフスタイルにも関わる、ソフトウェア込みの販売が主流になっており、幅広い知識がクライアントとの信頼感醸成に不可(続く) -
知って得する建物の豆知識 264 メーカー住宅構法のキホン 防災につながるレベルの高さ
住宅の構造は工法・構法にかかわらず、建物が完成すれば在来木造であれ、メーカー住宅であれ、どれも同じにしか見えません。しかし、熊本地震のような大きな災害が起きたときに工法や構造の違いが現れます。 (続く) -
知って得する建物の豆知識 263 ベーゼンドルファー ポルシェデザインは車さながら
古典落語のネタに「子ほめ」という演目があります。少し頭の弱い熊公が他人のことを褒めて、酒の一杯にもありつこうという算段で、ご隠居に他人の褒め方を教えてもらいます。にわか勉強のまま八つぁんの家に出かけ(続く) -
知って得する建物の豆知識 262 生コン 躯体全てを取り壊したことも
建築資材には様々なものがあります。基本的には鉄、アルミニウム、ガラス、コンクリート、木材などですが、この中ではコンクリートという生物(なまもの)が異彩を放っています。他の資材は月単位、長ければ年単位の(続く) -
知って得する建物の豆知識 261 ドローン 規制から生まれた空撮ビジネス
ドローン(Drone)という言葉は、もともとオスのハチを意味する英語ですが、転じて飛翔するときの「ブーン」という音が、ハチが飛ぶ音に似ていることからドローンの前身であるマルチコプターの総称に使われました。1(続く)