マンション・開発・経営

アーバネット 地方中核都市で物件開発 名古屋進出へ、新規事業の一環

 アーバネットコーポレーションは、名古屋市を中心に投資用ワンルームマンションの開発・1棟販売を開始する。服部信治社長は、7月から新年度がスタートするに当たり「設立から25年目を迎え、今後10年、20年先を見据えた成長のための新たな取り組みを行う」とし、名古屋での事業展開もこの一環。新たな取り組みとして、(1)10億円以上の大型物件に積極的にチャレンジ、(2)他社との共同事業、(3)地方中核都市での物件開発、(4)M&Aによるストックビジネスの強化――を掲げ、数年のうちに売上高300億円を目指す。

 大型物件については、今年に入り100戸以上の規模の物件を手掛けており、順調に伸びていることから、今後も継続的に事業を拡大する。他社との共同事業については、ファミリー向け分譲マンションを大手などと開発していく方針だ。地方中核都市での物件開発として、東京からも近い名古屋で、同社の得意分野であるワンルームマンションの展開を進める。M&Aにより、他社の賃貸物件や管理会社を取得し、賃貸管理部門の強化を図る。

 また、環境問題への対応も強化。これまでサスティナブルな社会の実現に向け、「アーバネット防災プログラム」の策定などを行ってきた。来年度は、物件のZEH Orientedへの対応などの検討を社内で進めていく。

 東京五輪後の不動産市況について服部社長は、「一気に悪くなるとは思わない」と見る。東京の不動産価格が世界的に見て割安となっているなど、大きく崩れるような状況ではないとの認識を示した。