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三井ホームが子会社・組織再編 オーナー支援、リフォーム強化

 三井ホームは、グループの成長戦略の一つであるオーナーサポート・リフォーム事業強化の一環として、7月1日付で関係会社の組織再編を実施する。同社の100%子会社である三井ホームテクノス(株)(東京都新宿区、河合淳也社長)の事業のうち、点検やメンテナンスなどを行うホームサポート事業を同社に、敷地調査・地盤改良およびインスペクション事業を三井ホームエンジニアリング(株)(東京都世田谷区、竹内喜昭社長)に、それぞれ人的な異動を伴う形で移管し、吸収合併する。なお、三井ホームテクノスは消滅会社となる。

 同社は1974年の創立以来、24万棟を超える建物を供給してきた。これまで引き渡し後のオーナーサービスのうち、高い専門性が求められる建物の点検・メンテナンス業務については三井ホームテクノス(株)に委託。リフォーム関連事業については、同社で請け負うという分業体制で対応してきた。しかし、近年では、良質な住宅を長期にわたって住み継いでいくために、オーナーのメンテナンスに対する意識が高まっていることに加え、メンテナンス対応を契機に、快適な生活の実現に向けて積極的にリフォームするケースも増加している。

 このため、同社は、ストックビジネスの拡大に向けてメンテナンスとリフォーム両面でのオーナーリレーションの更なる強化が不可欠な状況と判断。今回の関係会社の組織再編では、これまで三井ホームテクノス(株)で実施していたオーナー建物の点検・メンテナンス業務を同社に取り込むことで、よりオーナーとの接点を増やし、リフォーム事業との連携・協働も強化する。オーナーに対してメンテナンスとリフォームを一体としたシームレスなサービスを提供し、更なる顧客満足度向上を目指す。

 一方、敷地調査や地盤改良工事とインスペクション事業を三井ホームエンジニアリング(株)に移管することで、既存事業との相乗効果を高める。

 同社グループは、20年度から成長戦略としてオーナーサポート・リフォーム事業の強化のほか、大規模木造非住宅施設の受注や海外事業の強化などに取り組んでいる。