マンション・開発・経営

廣田 信子の紙上ブログ No.237 マンション管理応援歌 管理業は社会に不可欠な仕事

 新型コロナウイルスによる企業の業績悪化は業種によって大きく分かれます。人が移動したり集まる必要がある、観光、イベント、飲食関係等は軒並み大打撃ですが、インターネットを活用したビジネスは大変な好況です。コロナ収束後は、社会全体の価値観が大きく変わり、買い物、教育、エンタメ、会合、医療すらも、ネットで済ませられる時代に一気に進み、産業構成も変わりそうです。

役割の重要性増す

 そんな中で、マンション管理業は、改めて安定した業種だと認識しました。自宅に籠らざるを得なくて、仕事も自宅でという暮らし方をすることで、人は、「住環境」というものの意味を見直すことになりました。都市住民の重要な居住形態であるマションの住環境を維持する役割を担うマンション管理業は、コロナがどんなに猛威を振るおうと需要が減るようなことはありません。むしろ、そのような時だからこそ役割の重要性が増します。どんなときでも、清掃、消毒、ゴミ出し、設備の点検、修繕等は、マンションの住環境を維持するのに欠かせません。ですから、コロナで売り上げが減るようなことは基本的にありません。

 慢性的な人手不足、人材不足に悩むマンション管理業界ですが、どんな状況でも必要とされる仕事というのは、安定したやりがいがある仕事だと自信を持って発信してもらいたいです。

 今回、コロナ対策で、テレワーク、時差出勤等の働き方改革が進みました。管理組合の意識も少しずつ変わり、土日、夜間も理事会に必ず出席しなければならない、メールにすぐ返信を求められるというような状況も、ずいぶん改善されつつあります。ぜひ、この業界に良い人材に集まってほしいと思います。

 また、今回、それぞれの仕事の社会での必要度が見えました。医療関係を筆頭に、どんな状況でも社会を動かすために、今、この時、この場所に必要な仕事があります。活動自粛、自宅でテレワークとはいかない仕事です。管理員さんや清掃員さん、設備管理の方の仕事もそれに当たります。

 踏ん張ってくれている医療、介護、保育関係の方々、生活に必要な物資を流通させ、住環境を維持してくれている方々等に感謝し、社会の一員として、できる自粛をしていきたいです。

(マンション総合コンサルティング代表取締役)

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