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大言小語 意識の外の住まい探し

 最近、不動産に関するドラマが流行っている。前のクールでは、「家売るオンナ」という不動産会社の女性社員のドラマが話題になった。「私に売れない家はない」は流行語…にはなってないが、それなりに流行った。

 ▼今面白いのは、「吉祥寺だけが住みたい街ですか?」。住みたい街で常に上位の「吉祥寺」が舞台。不動産屋の姉妹が、家探しに訪れるお客さんの希望を聞き、「じゃ、、吉祥寺やめようか」が決まり文句。本人が気づいていない本当に住みたい街を見つけるドラマだ。

 ▼賃貸の場合、本人の希望の家をできるだけ安く見つけるのが一番、とこれまで思いがちだった。が、実は本人は意識していないが、ピタリ合う物件があるかもしれない。SUUMOの池本洋一編集長もそう考え、物件の検索方法を変え、トップのページで築年数を入れないことにしたという。築年が進んでも味のある物件などがあり、若い人はそれを好む。それをはじめから排除していたのではと思ったそうだ。発想を転換し、更なる検索方法を求めていると聞いた。

 ▼人が住まいに求めるものは、住む人それぞれで、これまでそうしたものをセグメントして供給してきた。今後はそういうものを削らない、味な物件が受けるのでは。そんな時代に、自分の節税だとかでアパートを建築するオーナーは、逆に削られてしまうかも。