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大言小語 流行語で年を振り返る

 早くも師走を迎えて、今年も残り僅か1カ月となった。あっという間に1年が過ぎた感があるものの、今年流行ったこと、重大な出来事、ハッピーニュースがまるで古い出来事に感じてしまうのはやはり年のせいだろうか。そんな1年間を足早に思い返すには、世相を表す流行語が手っ取り早い。

 ▼ちなみに昨年は、「ダメよ、ダメダメ」と「集団的自衛権」の2つの流行語が年間大賞に選ばれている。改めて過去の大賞語を遡ってみると、受賞語が1つに絞り込まれた年もあれば、複数に上った年もありと様々だ。大賞が1つの年は、その言葉に強烈なインパクトがあったことが容易に想像できる。一方、大賞が複数に上った年は、決め手に欠けたのか、話題に事欠かない年だったのか判断が難しい。

 ▼今年の流行語は、早々と50の候補に絞り込まれているという。流行に疎く、耳慣れない言葉もいくつもあるのだが、政治に関するネタが数多く含まれているのだけはうなづける。諸外国に比べると冷静沈着でおとなしかったはずの日本人が、諸外国で起こるような大規模なデモを、しかも国会議事堂前で連日にわたり繰り広げたのだから、政治が強烈な印象に残ったのも無理はない。今年はどんな言葉が大賞に選ばれるのかも関心の的だが、世間と自分の感性の答え合わせをするのも一つの楽しみ方だろう。