開発・企業

大震災を乗り越えよう 「3.11後の選択」 再起・復興を期して<54> 埋め込まれた〝心の時限爆弾〟 突然、被災者を襲う不安

 大型連休は、前々から「一度南相馬を見ておきたい」という知人の要望を受け、福島入りした。車で都心から東北道を北上すると、間もなく車窓には田園風景が広がった。田植え時期と重なり、水田は巨大な湖面となって遠くの山々の緑を映し出していた。

■無意識に気分が悪く

 助手席の知人は「美しい風景」と繰り返していたが、栃木県に入った辺りから、「急に気分が悪くなった」と言い出した。普段、車を運転する人は、助手席に乗ったりすると、酔うことがある。それなのだろうと思った。しばらく窓を開けて走ると落ち着いた様子だった。だが福島に入ると「また気持ちが悪い」と言い出した。休憩を取り、走り出してしばらくすると再び「気分が悪い」と繰り返した。

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