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2011年第4四半期主要都市地価 東京豊洲で1年ぶり上昇、震災混乱が収束

 国土交通省の調査によると、2011年第4四半期の主要都市高度利用地の地価は、調査対象150地区中16地区で上昇した。前回の11地区から増加した。また、横ばい地区も70地区で前回の61地区から増加。これにより、上昇または横ばいを示す地区が86地区で全体の57%を占め、2008年第2四半期以来3年半ぶりに過半となった。

 国交省はこの背景の1つに、東京圏で東日本大震災の影響が薄れたことを挙げる。実際、東京都・湾岸部の豊洲では「0~3%の上昇」を記録。震災のあった2011年第1四半期以降、3期連続の下落から、1年ぶりの上昇に転じた。鑑定評価委員は、「震災による混乱も収まりを見せ、現在では都心部への接近性に加え、安全な埋立地として再び注目されている」とコメントしている。

 そのほか、用途別に見ると、住宅系地区、商業系地区とも上昇地区が増加し、下落地区が減少。住宅系地区(全42地区)は上昇地区が9(前回5)、横ばいは22(同23)、下落が11(同14)。商業系地区(全108地区)は上昇が7(前回6)、横ばいは48(同38)、下落が53(同64)だった。