開発・企業

野村不動産 千葉・湾岸で大規模複合開発、3カ月で2500組来場

 野村不動産は、千葉市美浜区で分譲マンション555戸と戸建て住宅265戸の大規模複合開発プロジェクトを進行中だ。5月28日から、マンション街区「プラウドシティ稲毛海岸レジデンス」の第1期222戸の販売を開始する。

 全体の敷地面積は約7万7000平方メートル。「1つの街をつくる」をテーマに、大型商業施設も誘致。また、コミュニティ形成にも注力し、コミュニティに関する産学協同の研究・調査を敷地の随所に取り入れる工夫を施した。防災面では、非常食や飲料水、簡易トイレ、小型発電機など多様な防災設備を備蓄した防災倉庫のほか、災害用井戸から水をくみ上げ飲料水を生成する装置、マンホール設置型トイレ、非常時にかまどとして利用できる「かまどベンチ」などを設ける予定だ。

 立地はJR京葉線稲毛海岸駅徒歩17分のいわゆる湾岸エリア。地震による液状化の被害が様々なメディアで報じられ、「消費者離れ」が進んでいるとされるエリアだ。ただ、ゴールデンウイーク中のモデルルーム来場者は338組に上り、事前案内を開始した3月中旬からだと約2500組が来場しているという。「湾岸エリアの被害は場所によってまちまち。ほとんど影響がなかった当開発エリア周辺の状況を見て、安心感を持ってもらえている」と物件担当者は話す。また、街区全体で取り組む防災やコミュニティ形成の内容も、「緊急時の強い味方になる」と好意的に受け取られているようだ。

 今回販売するマンション街区の平均坪単価は約121万円。専有面積73~100平方メートルで最多価格帯は2900万円台。最上階の角住戸でも4290万円。割安感のある価格設定とした。

 戸建て街区については9月から案内開始する予定。