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価格上昇に敏感な反応 消費者、マンション評価で

 不動産マーケティングのアトラクターズ・ラボ(東京都千代田区)の調査によると、マンションのモデルルーム来場者による物件評価は年を追うごとに低くなっており、特に価格の変化に対しては敏感で、価格が上昇すれば物件仕様に関してもシビアな評価を下す傾向があることが分かった。

 マンションのモデルルームに来場した購入検討者に、「住戸設計」「周辺環境」「総合評価」「コストパフォーマンス」など7項目について、5段階で評価してもらったもの。同社が運営する分譲マンション購入者向けサイト「住まいサーフィン」上で、03年から10年にかけて継続調査している。サンプル数は6778件。

 それによると、全般的に各項目の評価が低くなっている中、03~06年と07~10年の平均値で見た場合、下落幅が最も大きかったのは、「コストパフォーマンス」だった。03~06年の平均値3.52に対して、07~10年は3.06。13%程度下落した。次いで「総合評価」の下落幅が大きく、3.72から3.34で約10%下がっている。

 なお、特に東京都区部においては、分譲価格が上がるにつれて「コストパフォーマンス」の評価が下がる傾向が顕著に表れており、「消費者は価格の変化・変動に敏感。建築資材の高騰などで近年分譲価格が上昇したが、その上昇分に見合った広さやグレードなのかをシビアに評価している」と同社では分析している。