酒場遺産 記事一覧
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酒場遺産 ▶51 赤羽 まるます家 朝呑みの聖地
広く名が知られている赤羽の酒場は「まるます家」だろう。場所柄、夜勤明けの工場労働者が朝から飲める酒場が多かったという赤羽だが、朝呑み・昼呑みの「伝統」は今に受け継がれている。再開発で昭和のオーラが消(続く) -
酒場遺産 ▶50 野毛 立飲処「桐のや水産」 野毛のウェイティングバー
桜木町から、無数の酒場が並ぶ野毛小路をまっすぐ5分ほど歩くと、通称、野毛キャバレー「うっふ」の隣に、野毛好きの間では知られた立飲処「桐のや水産」が目に入る。元々魚屋だったが高級鮮魚のニーズがなく、13(続く) -
酒場遺産 ▶49 南紀白浜 長久酒場 熊楠を想い魚と酒を堪能
温泉リゾート地として名高い地に、1964年に南紀白浜空港が設けられてから首都圏とも近くなった。仕事を終えた後に半日ほど時間があり、番所山の岬突端にある南方熊楠記念館を訪れた。和歌山が生んだ博物学の巨星。(続く) -
酒場遺産 ▶48 南紀田辺 あじみ 南紀の「夕方かつお」
前回に続いて和歌山県紀伊田辺である。仕事の出張を兼ねて南紀を訪れ、熊野大社まで足を延ばした。大社から延々2時間バスに揺られ紀伊田辺に着いたのは夕刻だった。麦酒でも飲もうと駅近の酒場集積地「味光路(親富(続く) -
酒場遺産 ▶47 紀伊田辺 たか松 南紀一の酒場街「味光路」
今回は和歌山県紀伊田辺の酒場である。大阪から特急「くろしお」で約2時間、紀伊田辺駅に着く。紀伊半島を左から3分の1ほど回った所に位置する。駅前にはバスで約2時間の熊野古道へ向かう停留場に並ぶ外国人観光客(続く) -
酒場遺産 ▶46 浅草 水口食堂 浅草の日常を楽しむ
昭和25年(1950年)創業の水口食堂は、浅草六区で永く愛され続けてきた東京を代表する食堂と言ってよいだろう。創業以来、戦後の浅草の復興と興隆とともに、水口食堂は時代を歩んできたという。 浅草演芸ホール(続く) -
酒場遺産 ▶45 品川 品川駅港南商店街 闇市跡の迷路
JR品川駅改札を出て、港南口へ向かう2階レベルの長く巨大な通路には両壁にデジタルサイネージ画面が連続し、一種異様な感覚になる。港南口へ出ると、右手にインターシティなどの超高層ビル群があり、左手にはNTTグ(続く) -
酒場遺産 ▶44 湯島 川中島 創業100年の焼き鳥屋
不忍通り沿いの千代田線湯島駅6番出口に隣接し、風情ある看板建築(建築物の前面だけ看板のように立ち上げた木造建築)が建つ。今回訪れたのは大正13年創業の焼き鳥屋「川中島」だ。湯島駅隣だが、住所は台東区上野(続く) -
酒場遺産 ▶43 上野 たる松本店 壮観な四斗樽
JR上野駅と御徒町駅の間の山手線高架周辺は、アメ横を中心とした無数の酒場が広がる繁華街だ。最近は完全に多国籍化しており、インバウンド観光客、若い人たちのグループを中心に平日の昼間から盛況だ。筆者の住ま(続く) -
酒場遺産 ▶42 上野アメ横 「魚草」 アメ横の料亭
アメ横の山手線高架下、中華屋台などに挟まれた3坪ほどの「魚草」は、赤いテント地の庇が目立つ吹きさらしの立呑屋だ。開業11年目。正面には「必食・生とレアで蒸し上げる究極の蟹」の文字が掲げられ、その脇には(続く) -
酒場遺産 ▶41 大阪天王寺 明治屋 再生された老舗酒場
当連載では首都圏の酒場を紹介してきたが、たまに全国津々浦々とはいかぬまでも地方の酒場も紹介したいと思う。首都圏はおろか全国となれば、無数の素晴らしい酒場があるに違いないから、筆者と縁のあった酒場とな(続く) -
酒場遺産 ▶40 赤羽 まるよし 日の高いうちから老舗酒場で
最近、赤羽は酒場の聖地だ。朝から暖簾を掲げる酒場が多く、「朝酒・昼ベロ(昼からベロベロの意)」の街として紹介されることも多い。東口北寄りのOK横丁・一番街辺りは特に賑わい古い酒場や新しい酒場が立ち並ぶ。(続く) -
酒場遺産 ▶39 神保町「兵六」 創業75年 神保町の小宇宙
神保町の靖国通りとすずらん通りの間、旧三省堂ビル裏側の路地の角に、小さな酒場「兵六」はある。いつも満席で、横目で見て通り過ぎていたが、先日17時の開店時間5分前に並ぶと難なく入ることができた。独自の流(続く) -
酒場遺産 ▶38 神田淡路町 居酒屋しんえつ 北陸料理で「90分せんべろ」
都営新宿線と東京メトロ丸の内線が交差する淡路町駅から、北西側に少し入った細い通りに面するこの北陸料理の店が以前から気になっていたが、先日初めて仕事の帰りに寄ってみた。期待以上の店だった。キャパは28席(続く) -
酒場遺産 ▶37 清澄白河 だるま 庶民文化とハイカルチャーつまみに
都営大江戸線と東京メトロ半蔵門線は交差する清澄白河駅付近は下町エリアだが、付近には東京都指定名勝の回遊式林泉庭園「清澄庭園」、1995年開館の東京都現代美術館、ヨーガンレールなどがあり、最近ではブルーボ(続く) -
酒場遺産 ▶36 清川 (山酔酒場) ディープ山谷エリアの着物姿の女将
南千住から明治通りを南に下ると「山谷」エリアだ。山谷は台東区の北東部清川・日本堤・東浅草一帯の旧地名で、労働者が集まる寄せ場とドヤ街の通称として使われる。旧吉原遊廓の位置とも重なる歴史の濃いディープ(続く) -
酒場遺産 ▶35 南千住 「大坪屋」 昭和のオーラを纏うディープ酒場
南千住はここ30年ほどで街の様子が大きく変わった。南千住駅の東口には墨田川に囲まれた土地に大団地ができた。木造家屋が密集し昭和の香りが残っていた東口も、つくばエクスプレス開業を契機とする再開発で2020年(続く) -
酒場遺産 ▶34 アメ横 「夜行列車」 「北の玄関口」に日本酒ずらり
アメ横はJR山手線の上野駅と御徒町駅の高架下とその西側に南北約600メートルの範囲に広がる飲食・商店街である。正式名称はアメ横商店街連合会。約400店がぎっしりと立ち並ぶ。高架下にも小さな店が集積している様(続く) -
酒場遺産 ▶33 上野 北畔 みちのく料理と青森の地酒
「北畔(ほくはん)」は上野アメ横近く、昭和通りから一本入った通りの、酒場遺産の名に相応しいみちのく酒場だ。 NHK「きょうの料理」を35年担当したという料理研究家の阿部なをさんが、故郷であるみちのく(青森)(続く) -
酒場遺産 ▶32 東上野 鳥清 燗酒を傾け鶏なべをつつく
上野駅を降り、昭和通りの東側エリアを4~5分ほど御徒町方面に下ると、老舗居酒屋や蕎麦屋、古い佃煮屋などが集まる東上野エリアに入る。外国人観光客や若い人たちで賑わうアメ横とは対照的に落ち着いた場所だ。「(続く)