酒場遺産 記事一覧
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酒場遺産 ▶72 札幌 第三モッキリセンター 店先の角打ちが始まり創業98年
札幌テレビ塔を超えて創成川を渡ると、通りの街灯もまばらとなる。そんな場所に、「正統九十年第三モッキリセンター」のひときわ明るい看板が光る。暖簾をくぐり引き戸を開けると、30人ほどが座れるコの字カウンタ(続く) -
酒場遺産 ▶71 神戸・三ノ宮 金杯 森井本店 大正7年創業、燻し銀の老舗酒場
仕事で神戸三ノ宮へ出掛けた夜、先方との懇親会も終わり、一人ふらりと賑わう阪急三ノ宮駅近くの遊歩道を歩く。お洒落な神戸の街とは違った空気が流れるガード下の路地がある。ここに、目当ての金盃「森井本店」が(続く) -
酒場遺産 ▶70 蒲田 スズコウ 昭和44年創業、鰯料理と焼鳥の店
JR蒲田駅から京急蒲田駅に続く中央通りにある「スズコウ」が、以前から気になっていた。先日、あるツアーに参加した仲間たちとの懇親会をこの店で開き、初めてこの店に入った。赤提灯「鳥いわし」の通り、鰯料理と(続く) -
酒場遺産 ▶69 神田須田町 焼鳥ハロー 昭和9年に創業 女将は2代目
日本橋から歩いて帰る途中、神田須田町一丁目を通った。この辺りは、かんだやぶそば、神田まつや、ぼたん、竹むらなどの古くからの料理屋や蕎麦屋などが並ぶ風情のある一画だが、鮟鱇で有名な「いせ源」と、最近人(続く) -
酒場遺産 ▶68 西荻窪 酒蔵千鳥 昭和30年創業の老舗酒場
西荻窪(通称「西荻」)は中央線沿線の個性的な街の中では、比較的小さくヒューマンスケールだ。周辺には品の良い住宅街が広がるが、駅前の狭い通りには小さく魅力的な酒場が集積し、日の高いうちから酒飲みが集まる(続く) -
酒場遺産 ▶67 蒲田西口 鳥万 一種独特の解放感で一杯
蒲田は酒飲みの聖地である。JR京浜東北線蒲田駅と、東に800メートルほど離れた京浜急行京急蒲田駅の間の蒲田東口商店街には大小様々な酒場が並ぶ。筆者も勤め人時代には羽田からの早朝フライトのために蒲田のビジ(続く) -
酒場遺産 ▶66 湯島 玉善 刺身の盛り合わせ お薦め
湯島「玉善」。繁華街のど真ん中にある創業44年の老舗酒場。春日通りから少し入った居酒屋やバーなどが並ぶ路地に面しているが、店の構えは湯島の繁華街の中でもひときわ昭和の趣きだ。料理も酒も美味く、3階建て(続く) -
酒場遺産 ▶65 湯島 酒亭 ふ多川 訪れた旦那衆は圧巻の顔ぶれ
不思議なことがあるものだ。筆者が住む湯島の家からほど近い不忍通り沿いに、暖簾に大きな字で「酒」と書かれた間口1軒ほどの小ぎれいな店「酒亭 ふ多川」を見つけた。いつも歩いている場所のはずだが気がつかなか(続く) -
酒場遺産 ▶64 池袋 酒場ふくろ 創業70年、朝から飲める酒場
1953年(昭和28年)創業の池袋を代表する老舗酒場である。創業当時はバラック、現在はビルとなったが、商売の姿勢は創業時と変わらないという。池袋西口の東武百貨店と東京芸術劇場に挟まれた駅前ディープゾーンの2(続く) -
酒場遺産 ▶63 立石 いせや総本店 立石支店 西と東のいせや
久しぶりに京成立石に行った。城東の「酒都」として名を馳せた立石だが、駅周辺の再開発に向け、昭和遺産のんべい横丁は更地となり、駅前立石仲見世アーケードもシャッター街となりつつある。なんと愚かなことをす(続く) -
酒場遺産 ▶62 豊橋 和乃家 昭和にタイムスリップした街並み
豊橋駅西口を降りると右手方向にバラック風の平屋トタン板の飲み屋が続く。昭和にタイムスリップしたような街並みだ。その中に名店「酒と旬彩 和乃家」がある。低い暖簾をくぐるとカウンターのみ8席、女将さんと手(続く) -
酒場遺産 ▶61 豊橋 カク一 大正4年創業、最上の酒場
昭和の面影を残す街、豊橋。この街に住む友人の道案内でディープ豊橋を堪能した。JR豊橋駅東口を降り5分ほど南へ歩くと不思議な光景に出くわす。長さ800メートルに渡り、中層の古い長大下駄履きアパートが橋の欄干(続く) -
酒場遺産 ▶60 鷲津 角打ち大津屋本店 飛び切りの角打ち
JR東海道線の浜松駅と豊橋駅の中間あたりに鷲津駅(湖西市)がある。駅前は区画整理をしたのか、更地に雑草が生え建物が点在する、小さな地方都市にはよくある風景だ。その鷲津駅南口からすぐ近くに大津屋本店はある(続く) -
酒場遺産 ▶59 浜松千歳町 番屋 腕のいい強面の店主
浜松で友人の結婚式に参列した。その後の飲み会も終わり、駅から少し離れたホテルから駅方面にぶらり歩くと、偶然に良い酒場に出会った。千歳町の中央通り(と言っても目立たない路地)に入ると小さく「番屋」という(続く) -
酒場遺産 ▶58 浅草地下商店街 福ちゃん 現存する日本最古の地下街
「浅草地下商店街」(1955年設置)の「福ちゃん」。コンクリート打放しの天井や壁、電線やパイプもむき出し、各所から漏水もしている。地下街に入ると湿気た匂いがこもってっており、訪れる人もそう多くはない。昭和(続く) -
酒場遺産 ▶57 大宮東口 いづみや本店 創業77年の大衆酒場
電車で小一時間掛けても行きたいと思う酒場の一つが、大宮駅東口の駅前広場に面する「いづみや本店」だ。昭和22(1947)年創業。店頭には「朝から飲めます。おひとり様大歓迎。酒250円~ツマミ170円~定食600円~、(続く) -
酒場遺産 ▶56 上野アメ横 ほでなす 出会いに満ちた都会のオアシス
これまで上野アメ横の酒場はいくつか取り上げたが、今回は「ほでなす」である。この小さな立飲み屋は42話で紹介した「魚草」のすぐ近くにあり、この2店は筆者の思うところ、玉石混交のアメ横の中で、酒と食のクオ(続く) -
酒場遺産 ▶55 上野アメ横 立飲み たきおか 千円札1~2枚でサクッと
「ブレードランナー」という映画をご存知だろうか。1982年作の米国SF映画で、監督はリドリー・スコット、美術監督シド・ミード、主演ハリソン・フォードで、未だに熱心なファン(筆者もその一人)に愛されている作品だ(続く) -
酒場遺産 ▶54 東京八重洲 ふくべ 東京を代表する王道の酒場
燻し銀の名酒場。人気のカウンター席はすぐに一杯になってしまうので、奥の席で静か飲むことが多い。1939(昭和14)年創業、戦争で焼け現在の場所に落ち着き、以来ずっと同じ場所・同じ建物で営業。2年前、「さすが(続く) -
酒場遺産 ▶53 金沢 赤城 無口な店主の酒場
今回は金沢のディープエリアと言われる新天地「赤城」である。金沢駅近くに宿を取り、以前から訪れたかった犀川のほとりの谷口吉郎・谷口吉生記念金沢建築館をたっぷり見た後、犀川を渡り、片町の商店街の通りをぶ(続く)