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シービーティー 中小の経営判断を支援 プロジェクト特化の収支管理システム

 シービーティー(東京都中央区)は、中小企業向けに提供するクラウド型プロジェクト収支管理システム『プロカン』の導入先を伸長させている。戸建て分譲などの案件ごとや、一人親方の個人事業主などが見積書などの帳票作成・発行、受発注・納品、請求・入金、支払いの管理などを簡便にできる。住宅会社などから引き合いが増えており〝プロジェクト案件ごと〟の損益を把握し、経営判断を促進するとして評価を得ている。

 同社システムは、プロジェクト案件向けに特化して最適化され、予算計画のスタート時から実績のゴールまでの経過の収支状況を明確化。集計データをダッシュボード(管理画面)上にグラフや表などで分かりやすく可視化する。

 担当者ごとや月次の売り上げ、経費、原価の収支管理が容易となり、損益を分析できる。時間の掛かりがちな稟議や承認作業もオンライン上で完結できる。電子帳簿保存法やインボイス制度に対応し、変更履歴を残せて検索も容易にした。業務効率化と共に〝経営判断〟に生かせるとして評価されて、経済産業省の「IT導入補助金2022」の対象ツールに認定された。

 今後はSFA(営業支援システム)やCRM(顧客関係管理システム)、販売管理システムと連携する。会計・経費精算システムは他社システムと、給与計算システムは同社システムと連携できる。営業活動から会計処理までを円滑に的確につなぐ〝要〟となるERP(基幹業務システム)となる(イメージ図)。

 同社マーケティングチームの坂田恭平氏は、「従業員300人以下の中小企業をメーンの顧客層としている。人的な工数管理機能も23年夏に実装する。SaaS型だが完全なパッケージ型ではなく、要望に応じて機能の追加開発に対応したい」と話している。