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記者が解説 住宅新報web週刊ニュース記事(2025/09/30〜2025/10/06)

Pick Up!

  • 相模原市のリニア新駅見据えた橋本駅周辺再開発
  • 八幡山の低層高級分譲52戸 大京と穴吹
  • 三菱地所ハウスネットがアルムナイ採用制度導入

 1週間のランキング・トップ10から記者が気になる記事をピックアップします。まずは、1位の「UR都市機構 相模原市のリニア新駅見据えた橋本駅周辺再開発に事業計画認可(2025/9/30配信)」になります。「橋本駅南口地区土地区画整理事業」が9月25日に国都交通大臣から事業認可を受けたというニュースです。

 リニア中央新幹線の新駅設置を契機に再開発を本格化するというもので、地元でも地域活性化に対する期待が膨らんでいます。ここ数年、地価も強含んできました。同事業の施行区域はおよそ13.7ヘクタールに及び事業費は約290億円で、事業期間は2025年度から2035年度までとなっています。

 ただ、地元の懸念としては、リニア新幹線の開通が静岡工区の大幅な遅れにより、東京-名古屋間の開業は、当初の27年から34年以降になりました。当初計画を見据えていた地元としては、「今から10年も先の話か……」と、やや肩透かしを食らった感もありますが、先行的に再開発が進んでいくことは街の活性化につながるとみているようです。

 次に挙げるのは、4位の「『ZEH-M』、全住戸『ZEH』達成は日本初 八幡山の低層高級分譲52戸 大京と穴吹(2025/9/30号)」の本紙記事になります。大京と穴吹工務店が開発した分譲マンション「ザ・ライオンズ世田谷八幡山」は、京王線「八幡山」駅徒歩3分と「新宿」駅へのアクセスも良好。住棟全体で基準1次エネルギー消費量を100%以上削減する、ZEH4区分の最高ランク『ZEH-M(ゼッチ・エム)』にも認定されています。

 販売価格帯は1億円台後半に達する住戸もありますが、昨年11月から販売を開始して7割超が契約済み。残り3割ほどは、10月11日から棟内モデルルームをオープンさせて2026年3月までの完売を目指しています。いわゆる売り急がない販売スタイル。デベロッパ―各社は青田売りで、竣工と同時に完売することを競っていた時代がありましたが、今は竣工した実物を見てもらい納得のいくうえで購入してもらうことも販売戦略として定着してきました。

 3つ目は、9位の「三菱地所ハウスネットがアルムナイ採用制度導入、元社員を再び雇用へ(2025/10/2配信)」になります。退職した社員を再び雇うというもので、企業の新たな人材獲得戦略となっています。住宅・不動産業界を問わず、人手不足が深刻化しています。

 特に三菱地所ハウスネットのような売買仲介事業を主力とする不動産会社は、人海戦術が欠かせない職種であるだけに今後アルムナイ採用が増えそうです。すでに同社に限らず、大手仲介会社でも同様の取り組みをしており、中には80歳になる人が活躍しているケースも見られます。会社側としては、例えば、退職後に他の業種で働いた人が、そこでの知見やスキルを持って戻って来ることで即戦力以上の期待もできそうです。三菱地所ハウスネットは、同社で正社員として就業経験のある人材を正社員(総合職または実務職)として採用し、在職時の就業年数や退職後の経過年数は不問だということです。

 

 

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