総合

大言小語 我が身を振り返らず苦言

 社会経済活動の正常化に向けて行動制限を行わず訪日客の受け入れも始め街ににぎわいが戻ってきた。自粛ムードが和らぎ各種イベントも感染対策をしながら動き出した。住宅・不動産業界でも会見やセミナーは徐々にリアルで行われている。

 ▼街中はマスク着用姿がすっかりなじみになったが、マスク着用をいつまで続けるのかも悩みどころ。政府・厚生労働省は混雑していない、人と距離が取れている、会話をしないなら複数人でも着用しなくてもよいとの見解だ。マスク着用を巡っては集合住宅でマスク警察みたいな入居者がマスク着用を強要するなど嫌な思いをしているとの声も聞かれるが、そう指摘する本人を見れば不織布のマスクではない。ポリエステル製や科学的根拠が全くないバンダナめいた布を口に巻き西部劇気取りに闊歩する姿も珍しくなく「我が身を見てからモノを言え」との不満も少なくない。

 ▼新型コロナウイルスは人々の生活習慣や働き方に影響を及ぼした。特に生活の基盤である住宅分野では水道やエレベーターなどの設備機器に非接触が導入されたり、空気清浄機を設置するなど衛生に配慮した行動が定着している。

 ▼政府の新型コロナウイルス対策分科会は第8波収束後にコロナの分類を季節性インフルエンザなどの「5類」への変更議論が始まりそうだが、インフルエンザのようにタミフルなど処方箋が確立されないとマスク警察は消えそうにない。