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大東建託 防災配慮型第2弾 賃貸でも「在宅避難」 備蓄に収納スペース倍増

 大東建託は10月1日、災害時の在宅避難に着目した賃貸住宅「ぼ・く・ラボ賃貸エール」の販売を始めた。日常の暮らしの中で災害時の備えを無理なく取り入れる「フェーズフリー」をコンセプトとした賃貸住宅開発に取り組んでおり、今回がその第2弾となる。「備蓄」と「コミュニティ形成」に配慮した。

 「エール」は、1LDKと2LDKの木造2×4工法で、カップル・ファミリー向け。災害が発生し、電気やガスなどのライフラインが停止すると、その復旧までには7日間以上かかると言われている中、コロナ下を背景に自宅で避難生活を送る「在宅避難」の選択肢も増えている。そこで必要となるのが備蓄品だが、「一般的に備える意識は高まっているものの、スペースがない点が課題」(同社)だった。そのため「エール」では、LDKにパントリーやライブラリー、洋室脇にはウォークインクローゼット、洗面スペースにリネン庫など、随所に収納スペースを設けた。キッチンを壁側に配置し、廊下面積の少ない間取りにすることで、居室面積は従来商品と大きく変わらないものの、収納量は2倍となった。かさばる備蓄品も用途に合わせた場所に収納できるようにした。

 また、災害時など〝もしも〟の場合に住民同士で助け合えるよう、日常の住民同士のコミュニティづくりのきっかけを促すため、各住戸には外部とつながる窓辺に自然と居住者の意識が向くよう窓辺ベンチ(1階)とバルコニー(2階)を設置した。販売目標は150棟。

 同社は災害対応賃貸住宅の第1弾として、今年3月には「ニーモ」を発売している。